中国、6G時代へ前進 次世代GaNチップ500万個を世界初の大規模商用化

2026/06/11 11:45

香港メディアの報道によると、中国は次世代通信規格「6G」を支える空・宇宙・地上一体型ネットワーク向けに、窒化ガリウム(GaN)RF(高周波)チップ500万個を出荷した。先端RFチップがスマート端末向けに大規模商用化されたのは世界初とされる。

このチップは、中国電子科技集団第五十五研究所と南京国博電子股份有限公司が共同開発したもの。空・宇宙・地上を統合した情報通信ネットワークの構築を支える重要な技術として注目されている。

報道によると、空・宇宙・地上一体型情報ネットワークは、将来の6G通信をはじめ、商業宇宙開発、低空経済、緊急通信システムなどを支える基盤インフラとして位置付けられている。

米調査会社の通信業界アナリストは、これらのチップが高性能スマートフォンや移動通信端末などに搭載されることで、衛星通信による補完機能を実現し、携帯電話の電波が届きにくい地域でも通信環境を確保できると指摘している。

5G、さらには6G通信では、より高い周波数帯を利用するため、従来のシリコン半導体では発熱や性能面で限界がある。一方、窒化ガリウム(GaN)は高温・高電圧に強く、高周波動作にも優れていることから、次世代通信分野で有望な第3世代半導体材料として期待されている。

GaNチップは小型化が可能なうえ、高出力・高効率で長距離通信にも対応できるため、6Gネットワークや衛星通信システムとの親和性が高い。

開発チームは、結晶成長(エピタキシャル成膜)、チップ設計、製造プロセスの確立、信頼性評価など数年にわたる技術開発を進め、多くの技術的課題を克服したという。

今回実用化されたシリコン基板GaN RFチップは、高出力、高効率、超広帯域、高信頼性といった特徴を備え、空・宇宙・地上一体型通信ネットワークの厳しい要求に対応できる性能を実現した。

中国では今後、商業宇宙開発や低空経済、6G研究開発の加速に伴い、低コストかつ高性能なRFチップ需要が急速に拡大するとみられており、今回の量産化は関連産業の発展を後押しする重要な成果として注目されている。

(中国経済新聞)