中国乗用車販売、1〜5月で2割減 高油価でガソリン車が急落

2026/06/10 13:00

中国国内の自動車市場が引き続き強い圧力を受けている。2026年5月、国内乗用車の小売販売台数は前年同月比22.1%減の151万台に落ち込んだ。新エネルギー車(NEV)と従来型燃油車の販売台数は、それぞれ前年比7.5%減の95万台、39%減の56万台となった。このデータは6月8日、中国汽車流通協会乗用車市場信息聯席会(CPCA)により公表された。

2026年前5ヶ月間の累計では、国内乗用車の小売販売台数は前年同期比19.5%減の709.9万台となった。NEVは連続して前年比減となっているものの、落ち込み幅は徐々に縮小傾向にある。2月には32%もの大幅減だったが、4月には一桁台にまで回復した。前5ヶ月累計ではNEV販売台数は15.1%減の369.7万台だった。

中国汽車流通協会乗用車市場信息聯席会は、高油価による燃油車の急激な販売低迷を背景に、2026年通年の乗用車小売販売台数は前年比11%減になるとの見通しを示した。

この数字は、中国自動車産業が直面する構造的な課題を浮き彫りにしている。特に燃油車の39%という大幅減は、ガソリン価格の高止まりが消費者の購入意欲を大きく削いでいることを示唆する。一方、NEVは依然としてマイナス成長ながら、落ち込みが緩やかになっている点は、政策支援や技術進化による一定の底堅さをうかがわせる。

長年日本で中国経済を注視してきた立場から見ると、こうした市場の変動は単なる一時的な調整ではなく、中国国内消費の冷え込みやエネルギー価格の影響が自動車産業全体に及んでいる現実を反映したものと言える。今後、中国政府がどのようなてこ入れ策を講じるか、また日本企業を含む海外メーカーがこの局面をどう乗り切るか、引き続き注目したい。

(中国経済新聞)