国家高新区の総生産、約420兆円規模に拡大

2026/04/12 11:30

中国工業情報化部は4月10日、国家ハイテク産業開発区(以下、高新区)の高品質な発展に関する記者会見を開き、2025年の主要指標を公表した。それによると、高新区の域内総生産は20兆4000億元(約420兆円)に達し、全国GDPの14.5%を占めた。「第13次五カ年計画」末と比べて1.2ポイント上昇し、税収も約2兆1000億元(約43兆円)と、同期間比で10.6%増加した。

国家高新区は現在179カ所に拡大している。今年2月には河北省雄安新区の高新区が国家級へ昇格し、科学技術と産業イノベーションの融合を担う中核拠点としての役割が一層強まっている。

研究開発面でも着実な進展が見られる。2025年の企業による研究開発費(R&D)支出は約1兆2000億元(約25兆円)と、「第13次五カ年計画」末から約30%増加。研究開発投資比率は6.1%に達した。企業の発明特許件数も約220万件と倍増し、技術基盤の強化が進んでいる。

産業面では、新たな成長分野の育成が加速している。次世代情報技術やバイオ医薬といった分野で国際競争力を持つ産業集積が形成される一方、ブレイン・マシン・インターフェース(脳機械接続技術)、身体性を備えた人工知能(エンボディドAI)、第6世代移動通信(6G)、商業宇宙開発、バイオ製造などの先端分野も急速に発展している。高新技術企業数と上場企業数は、それぞれ約60%、70%増加した。

工業情報化部は今後、新たな成長分野の育成を柱に政策支援を強化する方針だ。重点分野の選定や優位性のある高新区への資源集中を進めるとともに、公募型の研究課題や大規模応用プロジェクトへの参画を促す。また、産業投資基金や金融機関による資金支援を拡充し、育成成果の定期評価を通じて優良園区には評価面での優遇措置を講じる。

さらに、今年の政府活動報告で初めて打ち出された「スマート経済の新たな形態」の構築も重要な柱となる。国家高新区には、中国の人工知能(AI)分野のユニコーン企業および上場企業の約半数が集積しており、大規模言語モデルや身体性AIなどの分野で存在感を高めている。

今後は「AI活用」施策や製造業のデジタル化を推進し、AI産業の高度化を加速する。基盤アルゴリズムや脳型知能、世界モデルといった先端領域での独自技術の創出を強化するとともに、AI企業の育成や産業集積の形成を進める。また、計算基盤や高品質データの整備、応用事例の継続的な公開を通じて、AI技術の社会実装を一段と加速させる方針だ。

(中国経済新聞)