4月5日、中国の伝統楽器・二胡の美しい音色を楽しむ「第21回 桜二胡音楽会」(外務省、文化庁、愛知県、名古屋市など後援)が、名古屋市昭和区の岡谷鋼機名古屋公会堂で開かれた。日中の演奏家たちが桜にまつわる曲など全13曲を披露し、約1200人の観客が心温まる調べに聞き入った。

この音楽会は、名古屋を拠点に国内外で活躍する二胡奏者・張濱(チャン・ビン)氏が率いる「NPO法人チャン・ビン二胡演奏団」が主催する恒例のイベントである。音楽を通じて日中友好を深めようという思いから始まり、今年で21回目を迎えた。
今年の出演者は、プロ二胡奏者の陳ブンジ氏をはじめ、呼びかけに応じた二胡愛好家ら約90人に及んだ。「さくらさくら」や、中国江南地方の春の情景を描いた「江南春色」などの美しい曲が次々と演奏され、春休みに二胡を学んだ小学生による「さくら二胡キッズ」の可愛らしい演奏も会場を和ませた。

張濱氏は、日本在住の二胡演奏家・音楽家・教育家の中でも異彩を放つ存在である。中国遼寧省出身で、国立南京前線歌舞団で首席奏者として活躍した後、1992年に来日した。名古屋芸術大学と愛知県立芸術大学で学び、2000年には二胡奏者として初めて芸術ビザを取得した。現在はNPO法人チャン・ビン二胡演奏団の理事長を務め、名古屋観光文化交流特命大使としても活動している。これまで愛知県や上海万博での演奏、日本の小学校教科書への掲載など、数々の功績を残してきた。
張濱氏の原動力は、子供のように純粋に二胡を愛する気持ちにある。小さい頃から二胡を始め、高校卒業後に国立南京前線歌舞団に合格した。交響楽団で首席奏者を務め、太鼓も兼任するなど多彩に活躍した。日本ドラマや映画を通じて日本に興味を持ち、1992年4月に来日した。最初は日本語が全くできなかったため、1年間語学学校に通い、その後名古屋芸術大学で研究生・学部生として7年間学び、愛知県立芸術大学の研究生にも合格した。

月日が流れても初心を忘れず、二胡の普及と教育に尽力し、日中友好の架け橋として歩み続けている。今回の第21回桜二胡音楽会も、そんな張濱氏の長年の思いが詰まった、温かく意義深いひとときとなった。
(中国経済新聞)
