3月4日付の第一財経日報の報道によると、BYDは3月5日、第二世代ブレードバッテリーおよび新たなフラッシュ充電技術を正式発表する。BYDは2020年に初代ブレードバッテリーを発表し、これを契機に事業を急成長軌道へと乗せた。今回の第二世代の情報解禁により、同社が再び技術面で先行優位を確立できるかに注目が集まっている。
初代ブレードバッテリーは、リン酸鉄リチウム(LFP)電池の構造を革新した薄型・長方形設計を採用し、従来の三元系電池に比べて高い安全性を実現した。特に釘刺し試験でも発火・爆発を起こさないという点が大きな特徴で、これによりBYDはEV市場で急速にシェアを拡大、中国国内のみならず海外でも存在感を高めた。エネルギー密度は140~150Wh/kg程度だったが、第二世代では190~210Wh/kgへの向上に加え、充電レートの大幅な強化(一部モデルで8C~16C対応)、低温性能の改善、3,000回以上のサイクル寿命などが期待されている。プレミアムモデルでは、中国のCLTC基準で航続距離1,000km超を実現する可能性もある。
同時に発表される「フラッシュ充電技術(メガワット級フラッシュ充電2.0)」は、最大出力1,500kW(一部報道では2,100kW超)という超高速充電を可能にし、5分間で400~500km分の航続距離を補充できる水準を目指す。初代の1,000kW級から大幅に性能を引き上げ、1,000V級の高電圧プラットフォームを普及させることで、15万~20万元クラスの主力モデルにも展開する計画だ。これにより、EVの充電時間はガソリン車の給油時間に近づき、いわゆる「航続距離不安」の解消につながる可能性がある。
BYDはこれらを「画期的な技術革新」と位置づけ、3月5日に深圳市の深圳大運中心体育館で開催するイベントで詳細を公表する予定だ。あわせて、新世代ハイブリッドシステム「DM6.0」や、高度運転支援システム(ADAS)「天神之眼5.0」も発表される見込みで、同社の製品ライン全体に波及する大規模アップデートとなりそうだ。
初代ブレードバッテリーがBYDの成長を大きく後押ししたように、第二世代とフラッシュ充電技術の組み合わせが、再び業界の競争構造を塗り替える「技術先行の優位性」をもたらすのか。EV市場の次の局面を占う重要な発表となりそうだ。
(中国経済新聞)
