港澳大湾区初の「華龍一号」稼働 太平嶺原発1号機が商業運転開始

2026/04/23 15:53

中国広核集団は4月20日、粤港澳大湾区で初となる「華龍一号」原子力発電ユニットである広東太平嶺原子力発電プロジェクト1号機が同日、商業運転条件を満たし、発電を開始したと発表した。年間発電量は90億キロワット時を超える見込みだ。

同社によると、1号機はこれまでにすべての性能試験および168時間のフル出力連続運転試験を完了しており、各種パラメーターは正常かつ安定している。中広核恵州核電有限公司の章国強董事長は、同機の建設にあたり過去プロジェクトの経験を全面的に取り入れ、26項目の重要設計改良と8300件以上のフィードバックを反映したと説明した。

今回稼働した1号機では、自主開発による複数の重要技術が初めて導入された。中国広核が独自設計したHL-T67蒸気発生器および非安全級DCSプラットフォーム「SH-N」を採用し、主蒸気隔離弁の国産化も実現するなど、主要設備の自主化が大きく前進した。また、一次回路への亜鉛注入による腐食抑制技術を導入し、設備の耐久性向上を図ったほか、一次系と二次系の分離運転を可能にすることで、保守作業の効率化も実現した。

さらに、三次元発電所モデルを基盤とするデジタル引き渡し3.0プラットフォームを初めて導入し、設計・調達・建設・試運転の全工程をデータで統合。実際の発電所と「デジタル発電所」を同時に構築・引き渡す仕組みを整え、原子力発電の管理高度化に寄与している。

太平嶺原子力発電プロジェクトは、「華龍一号」ユニット6基の建設を3期に分けて進める計画で、すべて完成した場合、年間発電量は550億キロワット時を超える見通しだ。これにより、標準石炭消費を年間約1665万トン削減し、二酸化炭素排出量を約5082万トン削減する効果が見込まれている。

今回の1号機稼働により、中国広核の運転中原子力発電ユニットは29基、総設備容量は3304万キロワットに達した。さらに建設中のユニットは19基、設備容量は2302万キロワットとなっている。

(中国経済新聞)