中国とマレーシア、相互ビザ免除協定が正式発効

2025/07/22 07:30

7月17日より、中国とマレーシアが締結した相互ビザ免除協定が正式に発効した。この協定に基づき、有効な中国の公務普通パスポート、普通パスポート、またはマレーシアの普通パスポートを持つ者は、観光などの目的で相手国に入国、出国、または通過する際、30日以内の滞在であればビザが免除される。さらに、180日間で累計90日以内の滞在も可能だ。

この相互ビザ免除は、すでに1年以上にわたり試行されてきた。2023年12月1日から、中国はマレーシア国民に対し15日間のビザ免除を実施し、マレーシアは中国国民に対し30日間のビザ免除を導入した。東南アジア観光に特化した旅行会社「飛象旅行」の王鶴総経理は、ビザ免除政策が短期間で中国からマレーシアへの観光ブームを引き起こしたと述べる。特に2024年の春節や「五一」ゴールデンウィーク期間中、中国からのマレーシア訪問者数が顕著に増加した。

マレーシア政府の統計によると、2024年の中国からの訪問者数は372.59万人に達し、前年比で130.9%以上増加した。王鶴氏の観察では、過去1年間の中馬観光市場は「量は増え、価格は安定」という特徴を示した。訪問者数はコロナ禍後の基準を上回ったが、回復速度は予想ほど速くなかった。消費面では、中国人観光客の支出は理性的で、高級消費やラグジュアリー旅行の需要は限定的だった。一方、少人数ツアー、自由旅行、自駕游(ドライブ旅行)などの商品が人気を集めた。

2025年に入り、中国からマレーシアへの訪問者数の増加率は昨年より鈍化したものの、依然として2桁成長を維持している。マレーシア政府のデータによると、2025年1月から4月までの中国からの訪問者数は144.18万人で、前年比37.8%増となった。これはシンガポール、インドネシアに次ぐ人数で、訪問者数上位10カ国の中で最も高い増加率を記録した。

マレーシア政府は、2025年に500万人、2026年に700万人の中国人観光客を誘致する目標を掲げ、中国市場を積極的に狙っている。このビザ免除協定の正式発効により、両国間の観光交流はさらに活発化し、経済や文化の結びつきも一層深まる。

(中国経済新聞)