中国(南寧)—日本産業協力交流会が東京で開催

2025/04/24 11:30

3月27日、東京で、中日両国の各界関係者約100人を集めて中国(南寧)—日本産業協力交流会が開催された。

交流会では、広西チワン自治区南寧市の書記である農生文氏が、市の経済や社会の状況について基調講演を行い、現地への訪問や第22回中国—ASEAN博覧会、中国—ASEANビジネス・投資サミットへの参加を要請した。農氏は、「このところ南寧と日本の経済的往来が頻繁になっており、交流や協力の場が一段と広がっている」と述べた。南寧は現在、ASEANとオープンに提携する国際的な大都市とするという政府が定めた位置付けや使命に沿い、RCEPへの参入や世界の産業チェーン整備といった大きな好機を前向きに捉え、「貿易を先行させた上で工業を発展」という形を守り、対外開放を着実に展開し、異業種間の持ち寄りと「海外進出」の両方に力を入れているという。

また、新エネルギー、新素材、情報エレクトロニクス、バイオ薬品などの成長に力を入れ、「AI+」行動を実行し、新たな生産力の成長に取り組み、質の高い発展やハイレベルな開放という新たな方策へ突入しようとしている。また南寧は今、政府や自治区から過去最大級の支援を受けており、これまでになく成長する好機に恵まれているので、今回の交流をきっかけにそれぞれのメリットを発揮させ、経済や貿易での協力をさらに深め、人的交流も拡大し、友好提携を新たなステップにのせたいという。農氏はこの点について、以下三項目についての協力の強化を主張した。

一、異業種間の協力

「距離の近いASEANに詳しい」というメリットのある南寧で、資源の配分や産業補完となる異業種の産業チェーンやサプライチェーンを築き、日系企業を招き寄せ、市場の資源や産業政策、ビジネス対応をシェアし、ASEAN市場の開拓を目指す。

二、介護産業の協力

介護に関する日本の先進的な理念や技術サポート、保障体制などを学びとり、介護業界の有名企業を招き、協力のモデルや方法を改め、AIなどの先端技術により介護産業のデジタル化や機能化を進め、高齢者経済の成長に取り組み、介護の事業に多くの若手を採用し、この分野における中日両国の提携案件の模範としていく。

三、地方と民間の交流や協力

協力体制を健全なものへ整備し、一連の交流の場を設け、様々な階層で相互訪問を促し、貿易、技術、教育、医療などで実務協力を深め、若者を中心に人的交流を繰り返し、地方友好型の新たな往来を常に続けていく。

交流会では、中国大使館の施泳公使、日中友好協会の坂下重信常務理事兼専務理事代行 、日本貿易振興機構(JETRO)の高島大浩理事、厚生労働省の吉田修大臣官房審議官、経済産業省商務・サービスグループ医療・福祉機器産業室の渡辺信彦室長のほか、株式会社善光総合研究所、双日LifeOne株式会社、TIGER産業株式会社の島袋雲茜取締役専務など日本企業の代表らが、南寧の関係各部門の責任者や企業の代表とともに、介護やAI、医学や医薬品、機械製造、貿易や投資、文化や観光などの協力をさらに深める方向で突っ込んだ話し合いをした。この中で、「南寧と日本は産業、経済、文化や観光などで協力基盤が十分で期待も大きい。意思疎通や協力の場を築き、南寧で様々な事業を実行し、共に利益を得て発展することを願う」との考えで一致した。

(中国経済新聞)