王毅外務大臣の全人代記者会見詳細内容 その2:ウクライナ問題

2025/04/1 07:30

ブルームバーグ:アメリカとロシアがウクライナ危機の終結に向けて交渉を始めた。トランプ大統領は「このプロセスで中国からの支援を歓迎する」と述べている。中国は、どのような役割を発揮すべきと見ているか。どのような状況になれば平和維持軍を派遣するか。

王毅:中国は危機が発生したその日から、対話と交渉を提唱し、政治的解決を模索し、平和と交渉の促進に努めてきた。危機が始まった当初、習近平主席は「4つのすべきこと」という重要な考えを打ち出し、明確な方向性を与えてくれた。中国はこれを受けてウクライナ危機に関する立場の文書を発表し、特使を派遣してシャトル外交をし、ブラジルなどグローバルサウス諸国とともに国連で「平和の友」を発足させた。中国は常に客観的で公平な立場を維持し、冷静でバランスの取れた方法で、危機解決のための条件を整え、コンセンサスを構築することを目的として、一貫して声を上げてきた。

中国は平和に向けたあらゆる努力を支持する。同時に、危機の根本的な原因は混とんとしており、厚い氷は1日の寒さでできたものでなく、1日で溶けるものでもない。紛争に勝者はないが、平和に敗者もない。交渉のテーブルは紛争の終わりであり、平和の始まりでもある。 各国で立場は同一ではないが、すべての当事者が受け入れられる公正で永続的かつ拘束力のある和平合意に達することを望む。これは稀有で貴重なコンセンサスであり、共同の努力で追求すべき目標だ。中国は当事者の希望に従い、国際社会と協力し、危機の最終的な解決と恒久平和の実現に建設的な役割を果たし続ける。

それともう一つ言いたいのは、ウクライナ危機はもう3年以上続いており、振り返ってみるとこの悲劇は避けられるものだった。各国はこの危機から教訓をくみ取り、安全は相互であり同等なものであって、安全でない国がある故に安全となる国があるような事態はいけない。やはり共同、総合、協力、持続可能な新しい安全観を訴え、実践すべきだ。こうしてこそ、ユーラシア大陸そして世界の恒久平和が本当に果たせる。

(中国経済新聞)