中国発展ハイレベルフォーラム2025開幕 クック氏らグローバル企業80名余りが出席

2025/03/25 07:53

3月23日北京で、「中国発展ハイレベルフォーラム2025年年次総会」が開幕した。中国国務院発展研究センターの主催で「発展のエネルギーを全面解放 世界経済の安定成長を共に促進」をテーマとし、中国共産党中央政治局の常務委員である国務院の李強総理、中央政治局の委員である北京市委員会尹力の書記、藍仏安財政相のほか、21か国のグローバル企業から計86人が出席した。この中でアメリカからは国別で最大となる27社が集い、アップルのティム・クックCEOも再び姿を見せた。

フォーラムで李強総理は、「3つの視点から中国経済と世界情勢を見る。1つ目は『春節経済』から中国の発展の活力を見る。2つ目は、全人代から中国の経済政策を読み解く。3つ目は、国際的変化から世界の発展と進歩の正しい道を考える」と述べた。

李強総理は、最初の視点である「春節経済から中国の発展の活力を見る」について、「中国経済は今年の春節前後、社会現象級の出来事が沸き出た。映画、『氷雪』、文化・観光など消費市場が活況を呈し、国内経済循環の大きな潜在力が示された。また『杭州六小竜』を初めとするスタートアップ企業が次々と技術革新を実現し、創造力の大きなエネルギーを示した。さらにエコ型家電や新エネルギー産業などグリーン経済が広がり、改革や発展の大きな可能性を示した。様々な分野で新たな原動力が蓄積・拡大していることは、必ずや中国経済に持続的で盛んな発展の力をもたらす」と述べた。

中国は2025年、一段と前向きな財政政策を打ち出した。これまでの政策と比べて、「一段と」という言葉が加わっている。藍財政相は、「政策を定めるにあたり、経済や社会の発展目標は有機的な全体と見られており、イレギュラーで逆周期的な調節に一層力を入れ、赤字率を4%に引き上げるほか、歳出の中身を大きく改善する。実行手段について、政府の債権、財政利息、特定資金など各種の政策をとりまとめ、政策と同調させて方向の一致性を強化し、一連の政策をうまく実行する」と述べた。

フォーラムでは、クック氏など多国籍企業の代表80人あまりが出席しており、以下のようなメッセージを発信している。

アムウェイのCEOで米中貿易全国委員会の理事であるマイケル・ネルソン氏は、「フォーラムは内容が大変豊富だった。印象深かったのは、発展という好機の中で中国への利益の生み出し方や、世界規模での共通の利益のもたらし方について政府関係者や閣僚級とビジネス界が話し合ったことだ」と述べた。

またオーチスの社長兼CEOであるジュディ・マークス氏は、「経済成長への約束、消費改善への約束、人民生活の持続的な改善への約束を聞いて心強く感じた。われわれがやりたかったこと、提携したかったことなので、わくわくした」と述べた。

イーライリリーの社長兼CEOであるデイブ・リックス氏は、「中国は経済成長に取り組んでおり、海外から投資を招くと明言していて、経済が一段とオープンになっていると感じた。中国市場に大きな期待を寄せている」と述べた。

(中国経済新聞)