Nexteer、中国・柳州で新スマート製造工場の起工式を実施 APAC市場での成長加速へ

2025/07/17 12:30

Nexteer Automotive(ネクスティア・オートモーティブ)は、2025年7月16日、中国・柳州市にて新たなスマート製造工場の起工式を執り行った。今回の新工場は、ネクスティアにとってAPAC(アジア太平洋)地域における戦略的成長の一環であり、同地域でのリーダーシップ強化およびグローバルOEMからの急増する需要への対応を目的としている。

新工場では、コラムアシスト式電動パワーステアリング(CEPS)やモジュラーパワーパックといった先進技術に対応する生産体制を整備し、インテリジェント車両向けソリューションを一層強化する。特に、CEPSは安全性・整備性・パッケージング・統合性の面で優れており、次世代モビリティにおいて重要な役割を果たす。

今回の拠点開発は、既存の柳州工場の機能を新工場に全面移転するかたちで進められ、敷地面積は4万平方メートル超。敷地内には最先端の実験室や試験走行路、従業員センターも併設され、2026年上半期の稼働開始を目指している。

Nexteerのグローバル副社長兼APAC事業部プレジデントであるJun Li氏は、「柳州子会社は設立から10年で累計1,000万基以上のステアリングシステムを生産してきた。この新工場は、中国およびAPAC市場で拡大する当社製品への需要に応えるものであり、Motion-by-Wire™技術を中心に、安全性・性能・車両統合性のさらなる向上を図る」と述べた。

新施設は、省エネルギー設計および先端自動化設備を導入し、環境配慮と持続可能性を重視。サプライヤーとの共同立地スペースも設け、リアルタイムのイノベーションと柔軟なサプライチェーン運用を可能にする。

また、この柳州新工場は、同社のAPACテクニカルセンター(中国・蘇州)と連携し、Nexteerのグローバル生産ネットワークの中核を担う存在となる。

Nexteerの社長兼最高技術責任者、最高戦略責任者であるRobin Milavec氏は、「Nexteerは“グローバルに考え、ローカルに行動する”という理念を貫き、中国市場でも確固たる地位を築いている。安全性と品質を重視するアプローチにより、グローバルOEMや新興EVメーカーからの信頼を獲得している」と述べた。

Nexteerは、電動化、ADAS、自動運転、ソフトウェア/コネクティビティ、シェアードモビリティといった自動車産業のメガトレンドにおいて、ステアリングおよびモーション制御の革新をリードしている。新工場の開設により、変化する市場ニーズに迅速かつ柔軟に対応する体制をさらに強化し、インテリジェントかつ持続可能なモビリティの未来に貢献する考えだ。

(中国経済新聞)