中国外務省のホームページによると、12月25日に王毅外務大臣が北京で、訪中している岩屋毅外務大臣と中日両国のハイレベル文化交流協議体制における2度目の会合に臨んだ。観光事業における提携について、両国間の相互訪問を一段と便利にするために10項目の措置を講じることで合意した。
中国の大手オンライン旅行プラットフォーム「Qunar」によると、12月25日、東京および大阪に向かう航空便の検索数が1週間前と比較して2割増しとなった。この2か所は海外旅行の目的地としてそれぞれ2、3位となっている。また函館、小樽、伊豆などやや穴場的な場所のホテルの検索数が同じく3倍以上に増えた。
伊豆半島
同じく中国旅行大手のトリップドットコムによると、中国では今年、海外旅行先の中で日本が人気NO.1となっている。現時点で、日本へ向かう航空便の本数は2019年同期と比べておよそ75%前後にとどまっているものの、日本旅行の予約数はコロナ禍前を上回っているという。人気の都市は東京、大阪、京都、名古屋、札幌、福岡、沖縄、那霸、横浜、神戸などであり、また中国の地域別で日本旅行を希望する人が多いのは上海、北京、深セン、広州、杭州などとなっている。
2024年に中国から日本を訪れた人に関するトリップドットコムのデータを見ると、年齢別では1980年代生まれが全体の41%で最も多く、次いで1990年代生まれが27%、1970年代生まれが18%であった。また人気の観光スポットは大阪のユニバーサルスタジオジャパン、東京ディズニーランド、渋谷sky、東京TBSの「ハリー・ポッター」スタジオ、嵐山嵯峨野のトロッコ列車、東京スカイツリー、名古屋のレゴランド、大阪城天守閣、大阪の海遊館、三鷹の森ジブリ美術館などである。
トリップドットコムのビザ専門家によると、訪日ビザの発給要件が緩和され、滞在可能日数が増えたことで、日本への旅行熱が一段と高まるという。今回新たに10年間有効の観光ビザが設けられたことで、所得や資産額の高い層が日本で買い物などを楽しむのに一段と便利になった。また団体旅行も滞在期限が伸びたことで長期間で各都市を巡るようなツアーを用意しやすくなり、交通の不便な穴場スポットに足を運ぶ時間も生まれ、旅行の楽しみが広がっているという。
(中国経済新聞)