11月18日、中国スマートフォン大手のシャオミは2024年第3四半期の決算を発表した。グループ全体の売上高は前年同期比30.5%増の925億元(約1.97兆円)で過去最高となり、調整後の最終利益は同じく4.4%増の63億元(約1342億円)であった。このうちEVなどイノベーション部門は売上高97億元(約2067億円)で赤字額が15億元(約320億円)、うちEVの売上高は95億元(約2024億円)で、部門全体の利益率は17.1%であった。シャオミの雷軍CEOは中国版ブログ「ウェイボー」で、「史上最強の業績を上げた」と発表している。
この中で、発売以来脚光を浴びている自動車部門は第3四半期、SU7シリーズの新車納入台数が39790台であり、2024年9月30日までの累計では67157台となっている。11月18日、雷CEOはウェイボーで「SU7の納入台数が10万台を超え、早くも年間目標を達成した。われわれは年間13万台という新たな目標を目指す」とつづった。
またシャオミの自動車部門について、生産が増えるにつれて1台あたりの赤字額も減っている。第2四半期の段階では、EVなどイノベーション部門は売上高64億元(約1364億円)、利益率15.4%前後、赤字額が18億元(約384億円)で、新車納入台数は27307台であった。「1台売るごとに6万元(約128万円)以上の赤字を計上」とメディアが計算したが、これによると第3四半期は1台当たりの赤字額が約3.8万元(約81万円)で大幅に削減したことになる。
また2024年第3四半期の研究開発(R&D)費は前年同期比19.9%増の60億元(約1279億円)で、2024年9月30日の時点でR&D従事者は全従業員の48.6%となる20436人であった。シャオミは、このように自動車製造に力を入れ続けながらも現預金額が増え続けており、2024年9月30日の時点で過去最高の1516億元(約3.23兆円)となった。負債比率も49%と低水準を維持している。
またシャオミは、今年に入ってから株価も上昇の一途である。11月18日の終値は28.8香港ドル(約571円)で、時価総額は7189億香港ドル(約14.24兆円)となり、年初から80%以上も増えている。
(中国経済新聞)