法源寺は西城区外教子胡同の南に位置する北京の現存最古の名刹。敷地面積は6700平方メートル。この法源寺は皇室の命令によって建立されたお寺が、その後、何回も修築されたもので、今まで残されているのは明清の時代の建築である。
山門・鐘楼・鼓楼・天王殿・大雄宝殿・欄忠台・大遍覚堂・ 蔵経楼・吹き放ち廊下などからなっている法源寺は、北宋の欽宗皇帝が金に捉えられ中都に送られた時拘留されたの場所であり、金の時代の女真族の科挙の会場でもあり、また、元の至元二十六年(1289)に宋の遺臣・謝紡得(1226~89)が拘留された場所でもあり、さまざまな歴史に彩られた古刹である。
法源寺所蔵の仏像や石の彫刻などの文化財は「大悲壇」という場所に展示されている。そのうち、最も古いのは1900年も前の後漢時代に陶土で彫刻された仏像。また、観音殿に置かれる真鍮の千手千目観音像も貴重なもの。この観音像は高さが50センチぐらいであり、真鍮で鋳造したものであるため、相当の分量がある。手や目の彫刻の細部は素晴らしい。また、観音の手から水が滴ることが数百年も続いているので、国内や海外の僧侶、信者が参拝に訪れる。この観音像には明時代の最高技術とネパールの技術が融合した当時最高の製造技術が注ぎ込まれている。
(中国経済新聞)