中国のSNS大手「小紅書」(RED)、第1四半期の売上高は1500億円超

2024/10/19 08:30

中国のSNS大手「小紅書」(RED)は2024年第1四半期、売上高が去年同期より67%増えて10億ドル(約1500億円)以上となり、純利益は同じく400%増の2億ドル(約300億円)であった。

RED は2023年、売上高は85%増の37億ドル(約5530億円)で純利益が5億ドル(約747億円)となり、初めて年間で黒字を計上した。月間アクティブユーザー数も2022年の2.6億人から20%増えて3.12億人となっている。ユーザー数の急速な増加で売上基盤が固まり、特に広告についてはZ世代の女性をターゲットにした取り組みが功を奏し、2022年は収入が全売上の80%を占めるに至った。ただし2023年は、Eコマースに力を入れたことから広告収入の割合がやや後退している。

REDのバイヤーは通常、日ごろのメモ書きでアカウントを運営してフォロワーを集め、さらにライブ配信を通じて品物をPRし、配信中に取引を完成させるという形を実行している。今年7月に浙江省杭州で行われたEコマース・ライブパートナー大会では、公式データによるとバイヤーの数が去年初めと比べて6.7倍、ライブ配信での注文者の数は9.8倍、取扱品目の数は5.2倍になっている。また2024年上半期、バックアップをした中小業者の数は前年同期比で379%増、GMVは同じく436%増となっている。

REDを支える投資主も随分と増えている。最近では今年7月、既存の株主から株を売却する形で著名ベンチャーキャピタルのDST Globalを新たな株主に招き入れた。またセコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉中国)、ヒルハウス・キャピタル(高瓴)、博裕、中信資本なども資本参加した。このほかにも真格基金(Zhen Fund)、金沙江創投(GSR Ventures)、GGVキャピタル(紀源資本)、テマセク・ホールディングス(淡馬錫)、アリババ、テンセントといった有名会社や大手の20社以上が株主に名を連ねている。REDはこうした株譲渡方式を実行したことで、最新の評価額が170億ドル(約2.54兆円)になっている。先ごろ胡潤網が発表した2024年世界ユニコーン企業ランキングで、REDは評価額1000億元(約2.10兆円)で26位であった。

(中国経済新聞)