奇瑞汽車、新四大事業群を設立し販売拡大を推進

2025/07/9 11:30

7月7日、奇瑞汽車(CHERY)は、国内市場での競争力強化と販売拡大を目指し、「奇瑞ブランド国内業務事業群」を新設したことを発表した。同事業群は、星途事業部、艾虎事業部、风云事業部、QQ事業部の4つの事業部で構成され、奇瑞汽車の執行副総裁である李学用氏が総責任者を務め、奇瑞ブランド国内業務事業群の総経理を兼任する。

新設された事業群は、各ブランドの強みを最大限に活かし、戦略の明確化と資源の最適化を図る。具体的には以下の通り:

星途事業部:高端ブランド「星途」に特化し、プレミアム市場での地位を強化。星途の国内業務は奇瑞ブランド国内業務事業群に統合される。

艾虎事業部:人気モデル「艾瑞澤(Arrizo)」および「瑞虎(Tiggo)」を中心としたクラシック製品ラインを担当。

风云事業部:新エネルギー車(NEV)ブランド「风云」に注力し、環境対応車の市場拡大を推進。

QQ事業部:小型車市場をターゲットに、若年層や都市部のニーズに応じた製品を提供。

これにより、奇瑞はブランド間の連携を強化し、市場競争力の向上とブランド価値の引き上げを目指す。

新四大事業群とは別に、以下の3ブランドは独立した運営を維持する:

智界(Luxeed):奇瑞と華為(Huawei)が共同開発する高端スマートEVブランド。

iCAR:奇瑞と智米(Xiaomi傘下)が連携して展開する若者向け電気自動車ブランド。

捷途(Jetour):独自のSUV市場でのポジションを堅持。

奇瑞グループの2025年6月の販売台数は233,607台で、前年比16.6%増を達成。特に新エネルギー車は71,582台を販売し、前年比59.6%増と業界をリードする成長率を記録した。世界クラスのハイブリッド技術を背景に、2025年上半期の新エネルギー車販売台数は359,380台に達し、前年比98.6%増となった。

新四大事業群の設立は、奇瑞のブランド戦略の再編と販売網の強化を象徴する動きである。下半期には、事業部間のシナジー効果と新エネルギー車のさらなる普及により、販売台数の追加成長が期待されている。奇瑞汽車は、今後も技術革新と市場ニーズへの迅速な対応を通じて、国内外での競争力を高めていく方針だ。

(中国経済新聞)