中国の新興EVメーカー「蔚来汽車」(NIO)、中国3か所目の工場建設許可を取得

2024/06/8 11:30

中国の新興EVメーカー「蔚来汽車」(NIO)が、国内3か所目となる工場の建設許可を得たことが関係者の話で明らかになった。年産台数は60万台で、3工場を合わせると100万台となり、テスラの上海工場(110万台)にほぼ匹敵するものとなる。

匿名の消息筋によると、EVメーカーとして中国で販売台数が8番目に多い蔚来は、3か所目の工場「F3」の建設を始めたが、いつ頃本格生産となるかは定かでないという。またこの関係者は、「F3は安徽省淮南市に位置し自社ブランドの『ONVO楽道』を生産する」とも語った。すでに着工しており、生産体制は当面10万台で、「楽道」の納車を支えていくものになるという。

蔚来は5月15日に自社2つ目のブランド「楽道」を発表し、初の車種「L60」を披露している。5人乗りのSUVで大人数家庭向きでもあり、後列のゆとりはMPV並みである。楽道汽車のCEOである艾鉄成氏によると、「L60」は9月から発売し納入する予定という。注文台数については発表していないが、会社のデータによるとすでに予想の2-3倍に達している。

激しい価格競争のさなかにある中国で、蔚来も他社同様に顧客基盤の拡大を狙い、より安値の車種で販売量を増やそうとしている。このため社員の数も減っていき、向こう3年間は会社の業績を引き上げるような長期案件は行わないという。

中国のEVの生産過剰に対する不安感が世界的に広まる中、今回新たな生産許可が下りたことについて、「生産過剰は国の補助金が原因だ」という批判の声が出ている。中国政府の関係者も以前に警告を発していたが、政府は今年 4 月に「『生産過剰』とは事実無根であり、中国のEV生産体系はさらに競争力がついている」と表明している。

蔚来の創業者兼CEOである李斌氏もEV業界を擁護しており、生産過剰問題は外国車種に起因するものと見ている。ここ数年で海外ブランドの車は中国での市場シェアを60%から40%に落としており、製品やサービスの競争力が低いことが理由という。

(中国経済新聞)