中国の新興電気自動車(EV)メーカー「小鵬汽車」(シャオペン)が発表した2023年度の決算報告を見ると、第4四半期は売上高が前年同期比154%増の130.5億元(約2733億円)、また赤字額が同じく42.9%減って13.48億元(約282億円)だった。2023年1年間では売上高が306.8億元(約6425億円)で前年比14.2%プラスであったが、赤字も2022年の91.4億元(約1914億円)から13.6%増えて103.8億元(約2174億円)に拡大した。年間の販売台数は14.16万台であった。収益が伸びず激しい市場競争にさらされているが、今後の見通しは相変わらず強気であり、2024年第1四半期は売上高58億元~62億元(約1215億円~1298億円)、販売台数2.1万~2.25万台と見込んでいる。
小鵬汽車のCEOである何小鵬(He Xiaopeng)氏は、「2024年~2027年は中国スマートEV業界がサバイバル状態となる。よって2024年から競争が一段と激化する」と述べている。組織やチャネル、ブランドを全面的に改革することでこうした課題に向き合い、そのうえで自社の欠点を補っていくとのことである。
小鵬汽車はまた、「4月の北京モーターショーで新車『MONA』を発表し、値段は10万~15万元(約209~314万円)で第3四半期に納入開始予定」と発表した。MONAは配車アプリのディディから買収したスマートEVを元にしたもので、若者向けの自動運転車を提供しようという姿勢が見えている。今後3年間でグローバルタイプやモデルチェンジ、マイナーチェンジなど合わせて30以上の品種を打ち出し、スケールメリットやスマート性、国際化といった面での競争力アップを目指す。
小鵬汽車はさらに、3、4線都市での市場拡大を目指して販売方式を直営モデルから代理店モデルに変えていく予定である。2024年第3四半期には店舗数を600店とし、ディーラー提携モデルという新たな形で末端での納車や販売数を引き上げていく。
(中国経済新聞)