中国、悪性腫瘍に関する最新データを発表

2024/02/7 08:30

中国国家がんセンターがこのほど発表した「2022年中国悪性腫瘍疾病負担状況」を見ると、2022年に悪性腫瘍にかかった患者の数は482.47万人で、性別では男性の方が発病率が高く、種類別で最も多いのは肺がんであった。

国家がんセンターが腫瘍台帳や訪問看護をもとにまとめた、がんの種類別に見た発病率の上位10種類を見ると、肺がん、直腸がん、甲状腺がん、肝臓がん、胃がん、乳がん、食道がん、子宮頸がん、前列腺がん、膵臓がんの順となっている。

また発病率について、年齢別に見ると0~34歳ではすべての種類について低く、35~39歳で急激に増え始め、80~84歳が最も多くなっている。男女別に見ると25~54歳ではすべての種類で男性の方が低く、55~59歳では男女ほぼ同じ、60歳以上では男性の方が高くなっている。

2022年、悪性腫瘍による死者の数は257.42万人であり、40~44歳以降ではすべてのがんで死亡率が急増し、85歳以上が最も多い。また死亡率は、40歳以上では男性の方が高い。

また2000年~2018年について、すべてのがんの標準化発病率が年平均1.4%の割合で増えており、この中で食道がん、胃がん、肝臓がんは低下傾向にある。一方で死亡率は年平均1.3%の割合で低下している。

このところ新規患者数および死者の数が増えていることについて、国家がんセンターによると、患者数の増加は高齢化の影響のほか、がん予防への意識向上や医療体制の改善を理由に挙げている。がん検診や国による早期発見・早期治療への取り組みに応じる市民が増えることで、腫瘍と認定される例が増えているという。

(中国経済新聞)