テスラのマスクCEO、「BYDに逆転許す」に反応

2024/01/7 20:30

2023年第四四半期、中国電気自動車(EV)大手のBYDは売上台数がテスラを超え、世界最大のEVメーカーとなった。

この前にテスラが発表した数字を見ると、売上台数は第四四半期が48.45万台で年間では180.86万台、目標だった年180万台を達成した。主力車種はやはりModel 3/Yで、合わせて173.97万台を販売した。一方、BYDの発表データを見ると、第四四半期のEV販売数は52.64万台で、四半期で初めてテスラを上回った。年間では157.48万台で、2022年より70%以上も増えている。

テスラの最大の市場はやはり地元アメリカで、このところヨーロッパでもシェアを伸ばしている。アメリカで電池の材料の購入規制を定めた「インフレ抑制法」が2024年から実施されるほか、各国で自動運転機能に対する規制が厳しくなることから、テスラは2024年の販売が順調に伸びなくなる恐れもある。

テスラは数字的に見て、様々な課題を抱えている。2023年は高級車であるModel SとModel Xの販売合計が7万台以下と振るわず、20万元(約400万円)以下のマーケットではBYDが主役に躍り出ている。テスラは2024年に2.5万ドル(約361万円)という割安なModel 2を発売する、との情報もあるが、Model 3/Yのように脚光を浴びることになるかは未知数である。

これについて、CEOであるイーロン・マスク氏はすぐに見解を発表しており、SNSの「X」でテスラの核心的な使命を強調した。「テスラはAI/ロボットの会社だが、自動車会社のように見ている人も多い。計画通りに事を進めれば売上の場も大きくなると言われている。これはつまり、完全自動運転(FSD)と人型ロボットOptimusへの取り組みのことだ」とコメントしている。

(中国経済新聞)