香港証券取引所は12月28日、中国の不動産大手「万達集団」の子会社である珠海万達商業管理の目論見書がまたも期限切れとなったと発表した。2021年10月の初めての交付から今回は4度目であったが、4回連続での失効となってしまった。
珠海万達商管は、「大連万達商管」で唯一、商業地で少額資産の運用管理をしている子会社であり、中国全土の中規模以上の227都市で計494か所の大型商業地を管理している。2年前は417か所であったが、年平均9%の割合で増えてきた。面積で言えば世界最大の商業管理会社となる。
珠海万達商管は、初めて目論見書を交付したのが2021年10月21日であり、この時は2022年4月21日に期限切れとなった。次いで2022年4月22日に交付するも翌年の10月21日に失効、2022年10月25日の3度目の交付も翌2023年4月25日に失効し、今回は6月28日の交付であった。
ただし、万達グループ自体は業績補償のピンチをすでに回避している。12月12日に太盟投資集団(PAG)と大連万達商管が新たな融資契約を結んでおり、太盟は他の投資家と共同で2021年の投資回収期限の際に大連万達商管を通じて回収した後、改めて珠海万達商管に融資していた。今の投資家はこの年8月に珠海万達商管におよそ380億元(約7572億円)を投じており、この中で太盟がおよそ28億ドル(約3957億円)を出資している。これらの投資家は、過去の投資を満期に回収できることになっている。
新たな契約によると、大連万達商管は持ち株率40%で筆頭株主となり、残りの60%は太盟など既存の数社および新たな出資元のものとなる。万達は太盟など主要株主とともに、会社の体制を一段と整え、管理スタッフを安定させ、将来にわたり支えていくことになる。
(中国経済新聞)