11月27日夜、中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)がシステム障害によりアプリが繋がりにくい状況が発生した。
滴滴が運営する配車サービスやライドシェア等のサービスは、翌朝まで完全に麻痺。12時間にものぼるシステム障害は、近年で最大規模となった。
業界アナリストによると、今回の障害は滴滴のネットワーク障害が原因である可能性が高い。滴滴の第3四半期財務報告によると、中国国内での配車事業の取引高は1四半期で725億元(約1兆5050億円)に達し、1日平均の利用者数は3130万件だった。
資料によると、滴滴のシステムはデータ量の応答速度に対する要求が非常に高いネットワークサービスを使用しており、システム障害の頻度は少ない。
2022年9月22日にも滴滴のアプリが使用できないというシステム障害が発生。それ以前の2019年10月と2016年7月、2015年10月にもシステム障害が起きたが、どれも短時間で復旧した。
今回のシステム障害は、多くの人にアリババクラウドが起こした大規模なシステム障害を想起させた。アリババクラウドの健康状態サイトによると、11月27日に発生した滴滴のシステム障害は、同日午前9時16分から、北京、上海、杭州及び米国東部や西部など多くの地域で、データベース製品(RDS、PolarDB、Redis等)のコンソールやOpenAPIへのアクセスに異常が発生し、同日午前10時58分に復旧した。
11月12日に起きたアリババクラウドの大規模システム障害時には、一部で滴滴アプリにも不具合が発生。アリババクラウドと滴滴のシステム障害に関連性があるのではと取り沙汰されていた。
(中国経済新聞)