香港政府公務員事務局の楊何蓓茵(イングリッド・ヤン)局長は20日、中国政府への宣誓をしなかったか、宣誓書の無署名あるいは提出拒否をしたフルタイムもしくは非常勤の契約職員が合計535人だったと述べた。いずれも離職したと強調している。
香港政府は、2020年7月1日以降に非公務員雇用条項により職員を採用する際、「基本法」を守ることとし、香港政府に忠誠を尽くすとの署名や宣誓を義務付けているという。
香港の金融界で立法会議員である陳振英氏は、20日の立法会公務員事務委員会で、当局に対し署名などを拒否したデータを発表するよう求めた。
ヤン局長はこれに対し、すべて契約職員でフルタイムが149人、非常勤が386人の計535人が宣誓書の署名を拒否したと述べた。また契約期間満了で退庁、あるいは離職もしくは政府による雇用打ち切りで、全員が離職したとも述べた。
公務員事務局が立法会に提出した資料によると、今年6月30日現在、フルタイム契約職員の数は9468人で、最も多かった2006年6月30日より約9000人、率にして約49%減っている。
またヤン局長は20日、2022年から2023年の1年度で約10100人の公務員が離職したと発表した。このうち定年退職者が約58%である。「このところ離職者が幾分増えてはいるが、離職率は減る傾向にあり、政府の運営に大きな支障はない」と述べている。
公務員の年齢別分布を見ると、2022~23年度は39歳以下の割合が約45.4%となっている。平均年齢は香港の労働人口の平均より下である。
また、同じく2022~23年度の公務員の性別割合を見ると、女性が約38.7%でほぼ前年並みであった。全般的に、事務系の部署を中心に幹部や準幹部クラスで女性の割合が増える傾向にある。
(中国経済新聞)