11月8日、浙江省杭州市に住む肖さんは、ネットで化粧品を購入した後、商品情報と宣伝が食い違っていることを発見した。

肖さんは11月3日、劉媛媛（Liu YuanYuan）さんのライブコマース「北京大学の貧困生」から399元（約8282円）でパックや試供品付きの美容液を買った。肖さんによると、ライブで「ほうれい線の50.76%が除去できる上、輸入ものの黒トリュフや白トリュフが添加されている」とPRしていたが、商品が届いてから登録情報を検索したら、それらの内容を証明できるものが見当たらなかったという。

肖さんはその品を持って劉さんのライブスタジオを尋ねたところ、所属会社の杭州媛創文化伝媒の社員は「われわれは単なる販売業者で、メーカーの言うとおりにしているだけだ」と言った。返品可能とのことだったが、肖さんが代金の3倍分の弁償を求めたため物別れに終わった。杭州市余杭区の市場監督管理所が調査に乗り出しているという。

公開資料によると、劉さんは1991年1月4日に河北省の農村で生まれ、対外経済貿易大学を卒業後、北京大学大学院で法律を学んだ。

劉媛媛さん

劉さんは2014年、「貧困生」でのスピーチで、第2回「スーパー演説家」のチャンピオンに輝いた。この時のインタビューで、 「子供のころから人一倍物欲しがりだった」と言い、「だれもが北京大学に行きたいと思い、ほかの人はひそかに思うけれど、私は受かれば世界中に知ってもらえると思った。みんな、私の顔に『北京大学』と書いてあるのを見ていた」と答えた。

劉さんは24歳の時に、300万元（約6227万円）を借りて教育事業を手掛ける会社を立ち上げ、2020年6月にTiktokで子供たちや若年層を相手に書籍のPRを始めた。それから2020年12月までのわずか5か月間で、およそ1000時間のライブ配信を実施し、フォロワー数は600万人以上に達し、売上数は6000冊以上、金額にして1億元（約20.75億円）以上に達した。「蝉媽媽数据」 (chanmama.com)によると、劉さんは2021年9月13日、Tiktokのライブコマースによりわずか6時間で1億元（約20.75億円）以上を売り上げ、この日の売上高は1.56億元（約32.4億円）以上となった。Tiktokキャスターとしての1億元到達の最短記録を更新し、一躍有名になったのである。

（中国経済新聞）