中国、大手コーヒーチェーンの値下げにより、独立系コーヒーショップが相次いで閉店

2023/11/5 17:00

中国の景気低迷と消費者離れがコーヒー業界にも波及している。今年、大手コーヒーチェーンが「9.9元コーヒー」という低価格戦略を展開し、多くのシェアを獲得した。しかし、中・高価格を主力とする独立系コーヒーショップには追随する資本がなく、閉店が相次ぎ、10月29日現在、中国では4万4,000軒のコーヒーショップが閉店した。

今年に入ってから、コッティ・コーヒー(庫迪咖啡)とラッキンコーヒー(瑞幸珈琲)を筆頭とする大手コーヒーチェーンがコーヒー1杯9.9元(約202円)の低価格戦略を行い、減益にもかかわらず、収益を大きく伸ばし、店舗を急拡大させている。なかでもラッキンコーヒーの第2四半期の収益と店舗数はスターバックスを上回り、数々の大手コーヒーチェーンを抑え中国国内で首位に躍進した。

しかし、こうした大手コーヒーチェーンによる価格引き下げは、1杯20~30元(約409~613円)でコーヒーを提供している独立系コーヒーショップにとって大きな打撃となった。統計によると、10月29日現在、中国では今年約4万4,000軒のコーヒーショップが閉店した。ある独立系コーヒーショップのオーナーは、中国メディアの取材に対し、「隣にラッキンコーヒーとコッティ・コーヒーがオープンして大変な状況だ」と不満を漏らした。オーナーによると、ラッキンコーヒーがオープンしてから店の売上は、それまでの売上の6割以下となり、コッティ・コーヒーがオープンしてからは、売上がその半分になった。

(中国経済新聞)