札幌でチャイナフェスティバル&中国語スピーチコンテスト開催(その2)

2023/10/23 17:30

10月22日の日曜日、「チャイナフェスティバル」の2日目を見学すべく再び会場に足を運んだ。

▲ステージ側から撮影した会場の様子。縦長のスペースの両側にテントが並び、右側は主に飲食物の販売ブースである。

札幌はこの日も曇り空から時折にわか雨が降る肌寒い天気で、会場内は写真の通りさほどの賑わいでもなかった。飲食ブースを中心に一通り覗いてみる。

▲客足が比較的多かったブース。アルコール類のほか中華料理の調味料も売っていた。青島ビールの値札に「麦酒」と書かれてあるが、正しい中国語は“啤酒”である。

▲値段は高めだが味は本場に近かったこのブース。左側には“面食”とも呼ばれる中華風のパンのようなものが並ぶ。“面食”は「麺類」という意味もあるが、このようなパンに似た形の主食を指すことが多い(もちろん日本語の「面食い」という意味ではない)。

この「青島飯店」は札幌市内に店があり、以前に日中友好協会の食事会で利用したことがある。

▲こちらも定番の主食類。上の写真は“油条”で、下の写真の左側は妻の好物、右側は私の好物であり、長年の北京暮らしで随分と口にしたものである。“油条”は「揚げパン」と訳されることもあるが甘いものではない。また「中華クレープ」も甘いものではない。

▲こちら“麻辣烫”は「激辛なべ」のこと。最近は日本でもそのまま「マーラータン」などと呼ばれるようだ。

中国ではやはり全般に辛いものが好まれる。現地の人と一緒に麺を食べた際、唐辛子を山盛りかけて口に運ぶ姿を見てびっくりしたのを覚えている。その唐辛子自体も日本のよりずっと辛いものだった。

そしてこの日も、運よく獅子舞の洗礼を受けた。

▲演じているのは横浜中華学校交友会。小雨の降る中、若者らしく元気のいいステージを披露してくれた。

今回、昨年とほぼ同じような形で開催され、私も同じように2日間とも足を運んだが、時期が2週間ほど遅かったことで昨年より寒く天候が不順であり、また予定していた催しが一部中止になるなど、やや盛り上がりに欠いた印象もあった。ただし今年は中国人とみられる家族連れも訪れ、“小朋友”のかわいらしい中国語も随分と耳にした。訪日客が増えたか現地在住者が積極的に参加しているものと感じた。

新千歳空港と北京を結ぶ直行便は、7月の運航再開当初は週2往復だったが、今は4往復に増えた。また娘の通う幼稚園に最近中国人が入園しており、人的往来は着実に進んでいるようだ。

最後に中国語一口メモ。先ほどの“小朋友”は「幼い子供」という意味であるが、接頭語の“小○○”は必ずしも「小さい」という意味ばかりではない。スポーツの大会でよく言われる“小将”は「小兵の選手」という意味ではなく、身長に関係なく若手選手を指す。また“小”や“少”の字は、日本ではまずありえないが下の名前にも使われる。現在の中国札幌領事館の総領事は、「夏少杰」氏である。

(中国経済新聞)

*******************************************

【筆者】森雅継、東京都出身、早稲田大学商学部卒。北京在住歴17年で中国人の妻との間に2児、現在は家族4人で北海道札幌市に在住。