2023年10月11日、オーストラリア国籍で中国国営放送・CGTNの女性記者であるチェン・レイさんが、刑期が満了したため北京市国家安全局により国外退去させられた。
チェンさんは1975年6月に湖南省岳陽市で生まれ、10歳の時に両親とともにオーストラリアに移り住み、オーストラリア国籍を取得し、1994年にクイーンズランド大学商学部を卒業後、CGTNの記者となった。
チェンさんは2020年5月、ある国外組織のメンバーに言い寄られて、所属先との秘密保持義務に違反し、仕事で知った国家機密をスマホで提供したという。北京市の国家安全局は捜査の結果、2020年8月にチェンさんを拘束した。
この件について2022年3月31日、北京市第二中級人民裁判所で非公開での初公判が行われた。弁護士とともに出席したチェンさんに対し、裁判所は、国家機密を国外に提供したとして懲役2年11か月の実刑判決と国外退去を命じていた。
(中国経済新聞)