配車アプリのディディ、Q2は赤字額が縮小

2023/09/12 14:30

中国の配車サービス大手「ディディ」が9月9日に発表した2023年第二四半期の業績報告を見ると、売上高は前年同期比52.6%増の488億元(約9771億円)、一般株主帰属の収益は3億元(約60億円)の赤字であった。赤字額は前年同期より95.1%も減っている。

これを事業内容別に見ると、国内でのモビリティー関連(配車、タクシー、代行運転、相乗りサービス)の売上高が57%増の445億元(約8910億円)、調整後のEBITA利益が14.4億元(約288億円)で、海外事業は売上高が35.3%増の19億元(約380億円)、調整後EBITAは2.4億元(約48億円)の赤字であった。その他の事業は売上高が8.6%増の25億元(約500億円)、EBITAは12.1億元(約242億円)の赤字であった。

ディディは、第一四半期は売上高が427億元(約8550億円)で一般株主帰属の収益は12億元(約240億円)の赤字であったことから、第二四半期は業績がかなり好転した。

業界全体が活況を呈した第二四半期、ディディは利用件量が全般的に増え、主なアプリでの利用合計数は前年同期比45.2%増の33億件であった。このうち中国国内のモビリティー関連利用件数が47.7%増の26.74億件、海外では35.2%増の6.26億件であった。また1日の平均利用数は2940万件で、6月は3000万件を超えている。

モビリティー事業について、売上高全体に占める割合は、去年同期は国内外を合わせて92.8%だったが、今年は同じく94.9%で増える傾向にある。

なおディディは事業の「切り捨て」も進めており、団地での一括受注業務を廃止したほか、8月28日にスマートEVに関する資産や開発スキルを新興の主力EVメーカー「小鵬」(Xiaopeng)に売却した。小鵬によると購入額はおよそ58.35億香港ドル(約1090億円)とのことである。

(中国経済新聞)