台湾の鴻海精密工業(鴻海、2317.TW)は8月14日、第二四半期の決算を発表し、法人説明会を開いた。売上高は前年比およそ14%減の1.3兆台湾元(約5兆9520億円)、純利益は330億台湾元(約1500億円)であった。
台湾経済日報はこの前々日、鴻海が初めてエヌビディアのHGX AIサーバー用チップボードを受注したと報じた。供給割合は50%以上という。鴻海はこの前にも同じエヌビディアからDGX AIサーバーのチップボードを受注しており、これでエヌビディアから主力AIサーバーのチップボード2種類を担当することになり、供給割合も拡大していく。業界関係者によると、子会社のフォックスコン(FII)が生産を担当するという。
鴻海の劉揚偉会長は説明会で、今話題となっているAIのサーバーについて触れ、産業全体のサプライチェーンについて述べた。生成AIを例にとり、おおまかにGPUモジュール、GPUボード、AIサーバー、ラック、先進冷却ソリューション、AIデータセンターに分けた上で、「鴻海は唯一、すべてのソリューションを提供できるメーカーであり、AIサーバーの産業バリューチェーンでトップにあるGPUモジュールやボードではかなりのマーケットシェアを得ている」と述べた。
劉会長はまた、上半期はサーバーの粗利率が年間ベースで1%以上の伸びを示し、去年は会社の売上高全体のうちAIサーバーの割合が2割以上だったと述べた。AIサーバーの中でマーケットシェアが高いのはGPUモジュールとGPUボードで7割以上を占め、ラックなど末端部分では5割以下、サーバー市場全体で見ても5割に満たないという。
劉会長は、「鴻海は目下、サーバー全体の売上高のうち生成AI用の割合は20%~30%であるが、伸びはかなり早く上半期は200%以上の増加で、下半期も市場平均を上回る成長を果たすだろう」と述べている。
(中国経済新聞)