中国中央外事弁公室主任で共産党中央の王毅政治局員は7月19日、北京で、アメリカのキッシンジャー元国務長官と会談した。
王毅氏は会談で、「キッシンジャー博士は米中関係の雪解けに歴史的な貢献を果たし、両国の相互理解へ誰にも代われない役割を発揮した。中国はアメリカと打ち立てた友好を重視し、対米政策の強い連続性を維持しており、準拠している根本は中国が掲げた相互尊重、平和共存、協力ウィンウィンだ。この3点は根本的で長期にわたり管理するもので、米中という両大国が歩み寄る正しい道だ」と述べた。
王毅氏は台湾問題に関する中国側の立場として、一つの中国が最も根本的な現状であると強調し、「台湾独立」と台湾海峡の平和は相成り立たないもので、「上海コミュニケ」で確定した一つの中国という原則は必ず守るべきだと説明した。
一方キッシンジャー氏は、「米中両国はともに世界に影響する力があり、安定した関係を維持することは世界の平和、安定、人類の幸せに関わる。どんなに困難であっても、双方は平等に接し、接触を保つべきで、相手を孤立させたり、切り捨てたりしようとすることは認められない。一つの中国はアメリカが『上海コミュニケ』で果たした厳粛な約束であり、揺るいだり裏切られたりしないと信じる。自分は公職には就いていないが、米中関係を気にかけており、関係改善に取り組む最近の双方の努力を支持する」と述べた。
また両者は、ウクライナ問題やAIなどについても話し合った。
(中国経済新聞)