中国の宇宙ステーションの建設は年内に完了

2022/04/27 23:55

中国有人宇宙飛行弁公室の郝淳室長は、4月17の記者会見で、「次世代有人ロケットと次世代有人宇宙船を研究・製造する。両者の帰還モジュールはいずれも再利用可能だ。うち次世代有人宇宙船の総合能力が大幅に向上し、7人の宇宙飛行士を乗せられるようになり、上りと下りの積載能力が大幅に向上する」と述べた。

「同時に宇宙ステーションの拡張モジュールを研究開発し、軌道上の科学実験をさらにサポートし、宇宙飛行士の勤務と生活のより良い条件を整えることを検討中だ」と郝氏。

郝氏は「任務計画に基づき、2022年は6つの飛行任務を実施し、中国の宇宙ステーションの軌道上での建設を完了する」と述べた。6つの任務は下記の通り。

・5月の宇宙貨物船「天舟4号」を打ち上げる。

・6月の有人宇宙船「神舟14号」を打ち上げる。宇宙飛行士3人がコアモジュールに入り、軌道上で6ヶ月滞在する。

・7月の宇宙ステーション実験モジュール「問天」を打ち上げる。コアモジュール「天和」とドッキングする。

・10月の実験モジュール「夢天」を打ち上げ、コアモジュールとドッキングする。その後の宇宙ステーションの3モジュールは「T字型」の基本構造を形成することにより、中国の宇宙ステーションの軌道上での建設を完了する。

・その後、「天舟5号」及び「神舟15号」を打ち上げる。神舟15号の乗組員は3人の宇宙飛行士からなり、神舟14号の宇宙飛行士と軌道上で交代した後、軌道上で6ヶ月滞在する。

郝氏はさらに、「宇宙ステーションのこの10年以上の応用・発展段階では、さらに宇宙ステーション内の科学実験キャビネットと船外大型ペイロードを利用し、より大規模な宇宙研究・実験と新技術試験を展開する。主に宇宙生命科学・人体研究、微小重力物理科学、宇宙天文・地球科学、宇宙新技術など多くの分野にまたがる。また特に、来年は中国初の大型サーベイ望遠鏡を打ち上げ、広域サーベイ観測を展開し、宇宙構造の形成と変化、暗黒物質と暗黒エネルギー、太陽系外惑星と太陽系天体などのフロンティア科学研究を展開し、複数の重要なイノベーション成果を上げる見通しだ」と述べた。

(中国経済新聞)