タイ王国海軍(RTN)は4月10日、上海の滬東中華造船所で新型の軍艦である071ETドック型揚陸艦(水陸両用艦)の引き渡しを受けたと発表した。タイのメディア「バンコック・ポスト」によると、4月27日にタイに到着するとRTNが明らかにしている。071ETは納入証明への署名を経たのち、東南アジアで最大の現役軍艦となる。
中国とタイは2019年9月9日に071ET の購買契約を結んでおり、今回は中国で初めてとなる揚陸艦の輸出である。バンコック・ポストによると、今回の購入は、2036年までに各種の行動に備えて大型の水陸両用艦4隻を備えるというタイ海軍の20年計画の一環である。071ET は2022年12月に滬東中華造船所で行われた海上テストで、すべての性能が契約に定められた基準をクリアーしており、2023年1月4日に上海でRTNの副長官であるシリサワット提督が参列して進水式を実施し、「チャン」(HTMS Chang III)という正式名称が定められた。
バンコック・ポストによると、「チャン」は全長213メートル、幅28メートルで、最高時速は25ノット、航行距離は1万カイリという。公式データによると、排水量は2万トン以上で海軍陸上戦闘隊600人以上および揚陸艦2隻を乗せられるほか、「シーホーク」など現役のヘリコプター5台が搭載可能という。
また、RTNは中国製の潜水艇エンジンCHD620の購入検討に向けて、4月12日から4月17日にかけてまた別の関係者を派遣するとも伝えられている。