中国のコーヒーチェーン大手瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)は2月26日夜、2025年通期決算を発表した。発表によると、2025年の売上高は492億9,000万元(約1兆350億円、1元=約21円換算)で、前年同期比43%増となった。年間の店内調理飲料の販売数は41億杯に達し、中国人1人あたりに換算すると年間約3杯のラッキンコーヒーを消費した計算になる。
業績拡大の背景には、積極的な店舗展開がある。2025年の純増店舗数は8,708店で、前年比39%増。累計店舗数は31,048店に達した。このうち直営店は20,234店、提携店は10,814店となっている。

また、既存店の回復と利用客数の増加も成長を支えた。2025年の月間平均利用客数は前年比31.1%増加。直営店の既存店売上高伸び率は、2024年のマイナス16.7%から、2025年にはプラス7.5%へと大きく改善した。
宅配「補助金競争」が追い風に
2025年の成長を語る上で欠かせないのが、電子商取引プラットフォームによる宅配サービスの補助金競争だ。2025年第2四半期以降、中国の主要宅配プラットフォームがコーヒーやミルクティーなどの店内調理飲料に対して大規模な値引き補助を実施。これが市場全体の需要を押し上げ、新たな成長局面を生んだ。

同社によると、2025年6月以降、5か月連続で月間平均利用客数が1億人を突破。宅配需要の急拡大が利用者数の増加に直結した形だ。
第4四半期は減速、最高経営責任者が見解
一方で、2025年第4四半期には減速の兆しも見られた。店内調理飲料業界が季節的な閑散期に入ったことに加え、宅配補助金競争の勢いが徐々に弱まったことが影響した。
第4四半期の売上高は127億8,000万元(約2,684億円)で前年同期比32.9%増と引き続き増収を確保したものの、純利益は5億2,000万元(約109億円)と前年同期比39%減少。直営店の既存店売上高伸び率も1.2%まで鈍化した。
配送費も、第3四半期の28億9,000万元から第4四半期には16億3,000万元へと減少しており、宅配競争の沈静化がうかがえる。

決算説明会で最高経営責任者(CEO)の郭謹一氏は、宅配競争の影響や2026年の市場競争環境について言及。補助金に過度に依存するのではなく、商品力や店舗運営力の強化によって持続的な成長を目指す姿勢を示した。
宅配ブームという追い風を受けて拡大してきたラッキンコーヒーだが、競争環境の変化とともに、今後は成長の質が改めて問われる局面に入っている。
(中国経済新聞)
