村のトップがコロナ対策違反で懲役2年 重病の親族の見舞いで他地域へ移動

2023/02/27 21:01

河南省固始県漂橋村の共産党支部書記であった胡×海さん(仮名)と、町で教員を務めていた娘の胡雨さん(仮名)が2022年7月、伝染病予防策を妨げたとしてそれぞれ懲役2年および1年6か月(ともに執行猶予2年)の有罪判決が下された。また地元の紀律委員会により2人とも共産党を除籍された。

判決文によると、この父娘とその親族などは2022年4月13日、胃がんで余命僅かとなった胡雨さんの義理の母を見舞いに漂橋村から20キロ弱の安徽省霍邱県へ行き、1時間半後に帰宅した。その後の4月21日に、父娘ともにPCR検査で陽性となった。

裁判所で審理の結果、胡さん一行が固始県に戻ったことで、直接または間接的に28人が新型コロナウイルスに感染したほか、濃厚接触者1843人、間接接触者10966人が発生したと判断された。この影響で固始県は、市街地および農村部のすべての村(住宅地)が4月23日から20日近くに渡り事実上のロックダウンとなった。

胡さんも娘も控訴はしないと表明し、胡さんは今なお県の拘置所に勾留されている。家族が県の人民裁判所に対して申し立てをしており、それに対する審議が2月8日から行われている。

(中国経済新聞)