収穫の秋で、上海ガニが旬を迎えている。
今年はかなりの豊漁であるが、コロナの影響で生産地へ買いに行けない状態であり、さらには鮮魚類の流通も支障が出ているため、売行きが悪く価格が大幅に下がっている。
最近、上海の通販サイトで、30元弱で4匹買うことができた。1匹あたり7元(約140円)ほどである。同じものが東京の中国料理店では1匹2500円もする。
「上海ガニ」は実は、上海でとれたものではなく、主に隣接する江蘇省蘇州市の陽澄湖で水揚げされる。カニ養殖業を営む彭さんは、「コロナで外食をしなくなって、今年は上海から江蘇省に旅行に来てカニを味わう人も減った。現場での売上はざっくり言って去年より30%から40%落ちた。ただ通販での売れ行きはまずまず」と語っている。
江蘇省には、上海ガニに関わる会社が1.8万社もある。最も有名な産地は陽澄湖であるが、洪沢湖や太湖での養殖ものも引けをとらない。また安徽省、湖北省、広東省などでも同類のカニがとれるが、「上海ガニ」ほど有名ではない。
(中国経済新聞)