名門校と先端企業が連携 北京市初の青少年AI安全育成基地を設立

2026/05/18 11:00

中国のサイバーセキュリティ大手奇安信集団(QiAnXin Group)は5月16日、北京市第八中学と戦略提携協定を締結し、「青少年人工知能(AI)安全育成基地」を正式に発足させた。北京市で初となるAI安全分野のモデル教育拠点となる。

北京市第八中学は、1921年創立の歴史を持つ重点中学で、優秀な才能の早期育成に力を入れており、1985年に中国初となる「超常児童教育実験クラス(少年クラス)」を開設したことで知られている。

奇安信は、中国の企業向けサイバーセキュリティ市場をリードする企業であり、政府機関や企業向けに次世代型サイバーセキュリティ製品およびサービスを提供する総合セキュリティグループである。

発足式は北京第八中学・四存校区で行われ、北京市教育委員会や西城区教育委員会の関係者のほか、奇安信集団董事長の斉向東(チー・シアンドン)氏らが出席した。

今回の提携では、双方が持つ教育資源と技術力を活用し、青少年向けAI安全教育基地の整備、ネットワーク安全関連カリキュラムの開発、「教育・実習・競技」を一体化した人材育成プラットフォームの構築を進める。

北京市教育委員会情報化処の呉雅星処長は、「同基地は北京市初のAI安全教育モデル拠点であり、スマート時代に対応したAI+安全教育推進の重要な一歩になる」と述べた。

また、全国トップレベルのAI安全教育カリキュラム構築や、中学・大学・産業界を結ぶ人材育成ルートの形成に期待を示した。

北京第八中学校長の王俊成氏は、生成AIやディープフェイク技術の普及に伴い、AI安全教育が青少年にとって不可欠な課題になっていると指摘。「教育と産業界の連携を通じ、AIと安全の双方を理解する次世代人材を育成したい」と語った。

奇安信集団の斉向東氏は、「AI時代においてネットワーク安全の重要性は一段と高まっている」と強調。同社の技術力や実践経験を活用し、教育・実習・競技を結ぶ一体型育成体制を全面支援する考えを示した。

式典では、北京第八中学と奇安信公益基金会の代表者が正式に協定書へ署名した。

双方は今後、「名門校+先端企業」の連携モデルを生かし、同基地を中国における青少年サイバーセキュリティ教育の代表的拠点へ育成していく方針だ。

(中国経済新聞)