中国の大手生活サービス企業美団、増収も赤字転落 収益構造が転換

2026/03/27 12:00

中国の大手生活サービス企業、美団(Meituan/メイトゥアン)は3月26日、2025年通期(1~12月)の決算を発表した。売上高は前年比8.1%増の3649億元(約8兆4,300億円)となった一方、最終損益は234億元の赤字(約5,400億円)となり、前年の358億元の黒字から大きく悪化した。

■ 利益構造の大幅な悪化

発表によると、2025年の営業損益は250億元の赤字(約5,800億円)、営業損失率は6.9%となった。前年は368億元の営業利益(約8,500億円)、営業利益率10.9%であったため、収益構造の悪化が顕著となった。

主力の「コアローカルコマース」部門では状況が急変し、2024年は524億元の営業利益(約1兆2,100億円)を計上していたが、2025年は69億元の営業損失(約1,600億円)に転落した。

また、新規事業部門では海外事業への投資拡大により、営業損失が73億元(約1,700億円)から101億元(約2,300億円)に拡大した。

さらに、調整後EBITDAはマイナス138億元(約3,200億円)、調整後純損益もマイナス186億元(約4,300億円)となり、いずれも前年から大幅に悪化している。

一方で、2025年末時点の現金および現金同等物は1068億元(約2兆4,700億円)、短期投資は601億元(約1兆3,900億円)と、手元流動性は引き続き高水準を維持している。

■ 第4四半期は増収も赤字拡大

2025年第4四半期の売上高は921億元(約2兆1,300億円)で、前年同期比4.1%増加した。しかし、営業損益は161億元の赤字(約3,700億円)となり、前年同期の67億元の黒字から大きく悪化した。なお、第3四半期の営業赤字198億元(約4,600億円)からは赤字幅が縮小している。

コアローカルコマース部門の第4四半期売上は648億元(約1兆5,000億円)、前年同期比1.1%減少。営業損失は100億元(約2,300億円)で、前年同期の129億元の黒字から赤字に転落した。営業損失率は15.5%で、前年同期の19.7%に比べ大きく悪化した。

背景には、粗利益率の低下に加え、競争激化の中でユーザーの利用頻度向上や囲い込み、ブランド強化を目的とした販促費や広告費の増加があるとされる。

■ 新規事業は売上増も赤字拡大

新規事業部門の第4四半期売上は273億元(約6,300億円)、前年同期比18.9%増と高い成長を維持した。一方で営業損失は46億元(約1,100億円)に拡大し、損失率も17.1%まで上昇した。海外事業への投資が主因とされるが、生鮮・食品小売事業の効率改善が一部で損失拡大を抑制している。

■ コスト増が収益を圧迫

2025年通期のコスト構造も大きく変化した。売上原価は2538億元(約5兆8,600億円)、売上比率は69.6%で前年から8ポイント上昇。販売・マーケティング費用は1029億元(約2兆3,800億円)と売上比28.2%に達し、前年から大幅に増加した。研究開発費も260億元(約6,000億円)に増加し、AIなどへの投資強化が続いている。

(中国経済新聞)