マスク氏:多くの人は中国の強さを理解していない

2025/05/24 17:30

アメリカの消費者ニュース・ビジネスチャンネル(CNBC)の報道によると、電気自動車大手テスラのCEOで億万長者のイーロン・マスク氏は最近、同メディアのインタビューで、人工知能(AI)分野において中国が2つの点で優れていると述べ、そのうちの1つには「非常に感銘を受けた」と語った。また、中国の自動車メーカーBYDについて尋ねられた際、マスク氏はCNBCの記者をやや驚かせる回答を示した。

CNBCの報道によれば、マスク氏は現地時間の火曜日にビデオインタビューに応じた。インタビュー映像の中で、マスク氏はCNBCの司会者に対し、中国は強力な発電能力を有しており、多数の発電所を建設するだけでなく、さらに増設を進めていると指摘。中国の発電量は「地球の軌道を飛び出すロケットのよう」に急増しているが、アメリカではその面でほとんど変化がないと例えた。

CNBCの分析によると、マスク氏が中国の発電能力に注目するのは、テスラが電気自動車を販売しているだけでなく、彼がAI分野に進出しているためだ。マスク氏は、AIの発展には強力な電力供給が不可欠だと考えている。「今年末までに、中国の発電量はアメリカの約2.5倍に達するだろう」とマスク氏は述べ、「中国はアメリカの3~4倍に達する目標に向かって進んでいる」と続けた。

司会者が、中国がすでにいくつかの重要な分野でアメリカを上回っているかどうか尋ねると、マスク氏は、アメリカはイノベーション能力で依然として優位性を持つものの、中国の「賢く才能ある人材が非常に多く、非常に勤勉」な点に感銘を受けたと答えた。「中国以外の多くの人は、中国がどれほど強いかを理解していない。中国は本当に並外れている」とマスク氏は強調した。

さらに、CNBCが同インタビューから提供した別の映像では、司会者が中国の電気自動車市場と、テスラの競合である中国の自動車メーカーBYDについてマスク氏に質問した。マスク氏はまず、中国の電気自動車市場の競争が「最も激しい」と認めた。しかし、その後の発言は司会者をやや驚かせた。マスク氏は、競合他社の動向を考えるよりも、自社の製品を可能な限り完璧にすることに注力していると述べた。その理由として、自社の製品を最高のものにすることで、より魅力的な製品を提供できると説明した。

マスク氏の発言は、中国の技術力と市場の競争力に対する深い認識を示している。彼は競争に目を向けるよりも、自身のビジョンと製品の質を追求する姿勢を強調したが、中国の急速な発展とその潜在力に対する敬意も明確に表れている。中国が発電能力や人材の面で示す力は、グローバルな技術競争において無視できない存在であることを、マスク氏の言葉は改めて浮き彫りにしている。

(中国経済新聞)