中国新興EVメーカー、2月の売上トップは「問界」 「理想」は僅差で2位

2024/03/6 18:30

3月1日、中国の新興EVメーカーが相次ぎ2月の売上台数を発表し、「問界」(AITO)が2.1万台を超えて1月に引き続きトップを維持した。このほど発表した決算で好調ぶりを示した「理想汽車」(Li Auto)も同じく2万台を超えたが、去年の月間最高だった5万台から随分と落ちている。「蔚来」(NIO) 、「哪吒」(Neta)、「小鵬」(Xiaopeng) などはいずれも1万台未満であった。

問界「M9」

メーカー別に詳しく見ると、問界は新車の「M7」が月間18479台で、売上増に大きく貢献した。「M7」は去年9月の発表以来品不足が続いている。問界はまた、「M9」が50000台以上の予約を受け付けたと発表しており、2月26日から納車している。理想は問界にわずかに及ばず20251台であったが、3月1日に初のEV「理想MEGA」を発表しており、売値は55.98万元(1168万円)で、3月にはまた5万台に回復する可能性もある。

EV「理想MEGA」

「蔚来」(NIO)

8132台で3位となった蔚来は今、製品の入れ替わりの時期であり、販売増へキャンペーンを実施中である。第2四半期には運転補助システムおよび大規模言語モデルのNOMI GPTの全量を発売見込みである。「零跑汽車」(Leapmotor)は6566台で、グローバル展開車種「C10」および6人乗りSUVをじきに発表する。哪吒は6085台で、業績が悪化し体制立て直しに追われている。小鵬は4545台で、春節後の「X9」の生産拡大やスマート運転補助機能により販売増を目指している。

「哪吒」(Neta)

「小鵬」(Xiaopeng)

以上をまとめると、2月の新エネ車市場はあまり芳しくなく、比較的好調だった「問界」や「理想」も市場の逆風や試練に見舞われた。蔚来や小鵬など他の新興メーカーも不安定で、市場全体でも普及率が去年よりやや後退している。こうした傾向から、新エネ車は当面は立て直しの時期に置かれると見られ、また競争の中で大手各社の優位性と課題が改めて見えている。

(中国経済新聞)