10月18日午後、北京で行われている第3回「一帯一路」国際フォーラムのシンクタンク交流テーマフォーラムに出席した鳩山由紀夫元首相は、「一帯一路」イニシアチブがこの10年間で顕著な成果を挙げたことを高く評価した一方、「残念なことに現在まで日本政府は参加してこなかった。日中両国は今後、実効性のある協力を確立すべきだ」と述べた。
鳩山元首相は、「この場を借りて、新型コロナ期間中における中国から日本への援助とサポートに強く感謝の意を示したい」と述べた上で、「前回、2020年1月に中国を訪問してから3年9か月が過ぎた。中国の友人に出会えて本当に感無量だ」と述べた。
鳩山元首相は、「一帯一路」が数的、質的に顕著な成果を挙げたことを高く評価した。
またその一方、「残念なことに現在まで日本政府は『一帯一路』に参加しておらず、支持もしてこなかった」と述べた。2018年に当時の安倍晋三首相が訪中した際、日中両国企業が第三国でインフラ建設協力を進める政策を示したものの、その後、米中間の対立が激化したことで満足できるレベルで実行できていないと指摘した上で、「私は、日本が米中両国間の懸け橋となり、緊張の局面を和らげる役割を発揮すべきであると思い続けている。この目標を実現するには、日中両国が実効性のある協力を確立すべきだ。日中両国がこの方向性でより積極的、主体的な措置を打ち出すことを心から望む」と語った。
鳩山元首相はまた、福島第一原発の処理水海洋放出にも触れ、「日本政府はトリチウム除去技術がないまま処理水を海洋放出すべきではなく、中国政府の提案を聞き入れて共同で解決案の模索に努力しなければならない」と述べた。
鳩山元首相は発言の中で、日本政府がアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加すべきだとし、投資事業も極めて安定し国際基準を満たしているとの考えを示した。
(中国経済新聞)