またもW杯予選敗退 イバン監督との契約を中国サッカー協会が一方的に打ち切り

2025/06/14 07:38

2026年FIFAワールドカップ・アジア予選において、中国男子サッカー代表は第4次予選(アジア最終予選)進出を逃し、大きな失望を呼んでいる。これを受けて、6月13日午後、クロアチア出身のブランコ・イバンコビッチ監督が北京市の中国サッカー協会(CFA)本部に姿を現し、同協会との契約が正式に終了したことが明らかになった。

中国サッカー協会は、契約条項に基づき、成績不振を理由にイバン監督および外国人スタッフとの契約を一方的に解除。この決定により、7月に予定されている**東アジアカップ(EAFF E-1選手権)**には、新たな監督または暫定コーチングチームが指揮を執ることになる。

監督の問題か、それとも構造的な問題か?

このニュースに対し、中国国内のネット世論では厳しい声が相次いでいる。特にSNS上では、次のようなコメントが多く見受けられる:

「監督が悪いのではなく、中国代表自体が救いようがない」

「また監督をスケープゴートにしているだけだ」「根本的な育成制度やリーグ運営を見直さない限り、何も変わらない」

実際、イバンコビッチ監督は2023年に就任して以来、戦術面で一定の評価を得ていたが、選手層の薄さや戦術の浸透不足、フィジカル・メンタル両面の課題を克服できなかったとの見方もある。

近年、中国サッカー界では度重なる監督交代、国内リーグの混乱、資金難、青少年育成の停滞など、多くの構造的問題が指摘されてきた。中でも、海外帰化選手に依存した戦術の限界が露呈し、アジアの中堅国にも競り負ける場面が目立つ。

今回のW杯予選敗退は、ただの失敗ではなく、「中国式プロサッカー」の限界を象徴する事件とも言える。イバン監督を解任したところで、真の変革が伴わなければ、未来は開けない。

(中国経済新聞)