西子電梯社長・劉文超氏、墜落事故で死去

2025/06/6 17:34

6月6日、中国の西子電梯科技有限公司は訃報を発表し、同社の董事長兼総経理である劉文超氏が6月2日、杭州で不慮の事故により54歳で逝去したと明らかにした。

消息筋によると、劉氏はビルから墜落事故により亡くなった、自殺と見られる。杭州警察は捜査の結果、刑事事件の可能性を排除したと発表した。

劉氏は5月30日、西子電梯の企業イベントに出席していたばかりだった。

同社が発表した訃報では、劉文超氏が1994年7月に杭州西子电梯廠に入社して以来、卓越したリーダーシップと専門性を発揮し、チームを率いて奮闘、企業の発展に強固な基盤を築いたと称賛された。また、中国のエレベーター産業における民族ブランドの発展に大きく貢献し、その献身的な姿勢と人柄は社員や社会各界から広く尊敬と愛を集めた。劉氏の逝去は、中国のエレベーター業界、そして西子电梯にとって大きな損失とされている。

劉氏は機械設計を専攻し、1990年代初頭に大学を卒業後、杭州西子電梯廠に配属された。2007年には西子孚信科技有限公司でエレベーター部品の販売に従事。2008年、劉氏は46人の創業チームを率い、親会社から400万元以上の資金を借り入れて西子电梯科技有限公司を設立した。

劉氏は工場の技術者から同社の社長に至るまで、企業設立当初の賃貸工場から、杭州市青山湖現代化工場へと発展させた。年間売上高は創業時の数千万元から、2021年には25億元(約500億円)に成長。エレベーター業界での約30年にわたる堅実な努力と一歩一歩の前進を通じて、劉氏は自らの情熱とエネルギーを業界に注ぎ込んだ。

劉氏はこれまでに、浙江省第七回「科技小巨人」、浙江省創業創新優秀企業家、第五回杭州市優秀企業家などの栄誉を受け、2021年には第四回「最美浙江人・最美科技人」の称号を授与された。

西子電梯科技有限公司は、研究開発、製造、販売、設置、及びアフターサービスを統合した総合型エレベーターメーカーで、本社は杭州に位置する。同社は中国のエレベーター産業において、民族ブランドの確立と技術革新を推進してきた。

(中国経済新聞)