世界黄金協会(WGC)は1月29日、2025年通年の「世界金需要動向報告書」を発表し、同年の世界の金需要量が過去最高となる5,002トンに達したと明らかにした。地政学的リスクの長期化や世界経済の先行き不透明感を背景に、金への投資需要が大きく伸びたことが主な要因とされる。これにより、2025年の金需要総額は5,550億米ドルに達した。
同日、金価格も歴史的な水準を記録した。ニューヨーク商品取引所における金先物価格と、ロンドン市場の金現物価格はいずれも一時、1オンス=5,500米ドルを突破。金先物価格は一時、1オンス=5,626.8米ドルまで上昇した。
報告書によると、2025年の世界の金需要が過去最高を更新した最大の要因は、投資需要の拡大である。金融市場の変動性の高まりやインフレへの警戒感、安全資産を求める動きが強まる中、金は引き続き投資家の注目を集めた。
また、各国の中央銀行による金の購入も、市場を下支えする重要な要素となった。2025年の中央銀行による金の純購入量は863トンと高水準を維持した。過去3年連続で記録した年間1,000トン超には届かなかったものの、公式部門による金の保有拡大は、世界全体の金需要を押し上げる役割を果たした。
2026年の見通しについて、世界黄金協会のシニア市場アナリストであるルイーズ・ストリート氏は、「経済および地政学的な不確実性が解消される兆しはほとんど見られず、2025年に示された力強い金需要の流れは今後も続く可能性が高い」との見解を示している。
(中国経済新聞)
