春節消費が生む輸出と輸入の双方向の活力

2026/02/2 17:15

春節(旧正月)を前に、中国各地の市場では年貨(正月向け商品)が豊富に出そろい、輸出入の動きも一段と活発になっている。海外からは多彩な年貨が中国へ流入する一方、中国ならではの「年の味」は世界へと広がり、春節消費は双方向で力強い広がりを見せている。

中国中央テレビ(CCTV)の報道によると、福建省厦門では、厦門空港において「BRICS専用路線(新興5か国専用貨物路線)」が開設されてからまもなく3年を迎える。この路線は主に生鮮食品の輸送を担い、新興5か国を含む国際航空ネットワークを活用することで、生産地から市場までを迅速に結ぶ物流体制を構築している。

厦門税関の統計によれば、今年1月、厦門港を通じて輸入された活ロブスター、サーモン、ブドウなどの生鮮品は1,400トンを超え、前年同月比で40%以上増加した。最近も、南米産のスモモやブドウを10トン以上積載した貨物便が、同専用路線を通じて厦門空港に到着している。

春節前、閩南(びんなん)地域では「尾牙(ウェイヤー)」と呼ばれる年末行事の習慣があり、この時期はロブスター、ワタリガニ、サーモン、各種果物などの需要が特に高まる。これらの生鮮品は地元市場に供給されるだけでなく、上海や広東省など全国各地へも出荷されている。

福建省最大の生鮮食用水産物輸入空港である厦門空港では、現在16本の国際貨物路線が運航されており、「新興5か国専用路線」は開設当初の週1便から、現在は週3便にまで増便された。2025年通年では、同路線を通じて輸入された旬の果物が厦門空港の年間果物輸入量の7割以上を占め、サーモンの輸入量も全体の4割を超えた。

厦門空港税関の白瑜副関長は、「祝日期間の安定供給を確保するため、生鮮品については24時間体制で通関手続きを行っている。『着陸後すぐに審査、検査後すぐに放行』することで、検査での滞留を防ぎ、鮮度を保ったまま市場へ届けている」と語る。

食品以外でも、輸入された花卉や観賞魚が高い人気を集めている。瀋陽税関によると、今年1月に監督下で輸入された観賞魚は約40万尾、花卉の球根は522万個に上った。

遼寧省瀋陽市にある同地域最大規模の観賞魚貿易企業では、東南アジアから輸入された観賞魚が隔離検疫を受けており、間もなく春節市場に供給される予定だ。現在、東北地方は低温が続いているため、瀋陽税関は観賞魚の屋外での待機時間を最小限に抑える予約制検査を実施し、生存率の確保に努めている。あわせて、疫病に関する継続的な監視も行われている。

一方、海外市場における中国の年貨への需要も年々高まっている。江蘇省揚州市では、冷凍肉まんの生産が春節前の最盛期を迎え、輸出向け注文が増加している。揚州市には現在、食品輸出資格を有する冷凍点心メーカーが15社あり、年間で約5,000万個の肉まんを海外へ輸出している。

市内のある食品企業の生産現場では、職人たちが手際よく作業を進め、海外向け製品の製造に追われている。同社は20年以上前から、主に欧米の華僑向けに冷凍肉まんを輸出してきた。今年は、野菜の洗浄・下茹で・冷却を一体化した生産ラインを新たに導入し、税関の指導を受けながら、原材料から製品までの全工程を管理する品質管理体制を構築。その結果、今年は新たにドイツ市場の開拓にも成功した。

揚州税関の陳文桂副科長は、「2025年、揚州税関が監督した冷凍点心の輸出量は2,200トン余りに達し、20以上の国と地域に輸出された。春節前の出荷ピークに対応するため、季節商品向けの『グリーンレーン(優先通関制度)』を設けている」と説明する。

また、広東省および香港・マカオ地域で春節に欠かせない伝統食品である年糕(もち菓子)も、輸出が好調だ。深圳にある30年以上の歴史を持つ食品加工企業では、春節期間中に各種年貨菓子を約57万点生産する見込みで、毎日25台分のトラックが香港・マカオ向けに出荷されている。

保存期間が短く、鮮度管理が重要な年糕について、深圳税関は24時間対応のオンライン予約検査に加え、現地検査の優先通関ルートを設置。深圳税関の謝麗英副科長は、「企業の生産・輸出計画に合わせて迅速な検査を行い、年糕を新鮮な状態のまま通関できるよう支援している」と話す。

海外から年貨が「入ってきて」、中国の味が世界へ「出ていく」。この双方向の流れは、中国の春節消費市場の活力と、国際貿易の広がりを鮮やかに映し出している。

(中国経済新聞)