BYD、1月販売台数が前年比30%超の大幅減

2026/02/2 10:30

2月1日、比亜迪(BYD)が公式に発表した最新統計によると、2026年1月の新エネルギー自動車(NEV)の生産台数は232,358台、前年同月比で29.13%減少した。販売台数は210,051台で、同様に前年比30.11%の大幅減となった。この数字は、中国新エネルギー車市場全体の低迷を象徴するものとして、業界内外で注目を集めている。

まず、数字の内訳を見てみよう。乗用車販売は205,518台(前年比30.67%減)、うち純電気自動車(BEV)は83,249台(同33.60%減)、ハイブリッド(PHEV)は122,269台(同28.53%減)と、主力の両セグメントともに二桁の減少幅を示した。一方、商用車は4,533台(同10.78%増)と小幅ながらプラス成長を維持している点は興味深い。

特に目を引くのは輸出の好調さだ。1月の新エネルギー車輸出は100,482台に達し、前年同月比で約51.47%の大幅増となった。国内市場が厳しい中、海外市場へのシフトが明確に進んでいることがわかる。BYDは2025年にすでに海外販売100万台超を達成しており、2026年の目標として130万台(前年比約25%増)を掲げている。タイ、ウズベキスタン、ブラジル、ハンガリーなどでの現地生産工場稼働が本格化すれば、さらに輸出が加速する可能性が高い。

なぜ1月の国内販売がここまで落ち込んだのか? 主な要因として以下の点が指摘されている。

1. 季節要因と春節の影響
中国では1月が春節(旧正月)の時期に当たり、例年販売が低調になる。2026年の春節は1月末から2月初旬にかけてで、工場休止や消費者の帰省ムードが強く、1月の実需が大きく圧縮された。実際、乗用車協会(CPCA)のデータでは、1月1〜18日の乗用車小売販売が前年比28%減、NEV小売も16%減と全体的に低迷していた。

2. 価格競争の長期化と在庫調整
2025年後半から続く激しい価格戦争で、比亜迪は一部モデルを30%近く値下げしたが、利益率を犠牲にしながらシェアを守る戦略が続いている。2025年の販売台数は約460万台と過去最高を更新したものの、当初目標の550万台を大きく下回った。年末にかけて在庫を積み上げた影響で、2026年1月は生産・販売ともに調整が入ったと見られる。

3. 競合他社の追い上げ
1月の他の新興勢力を見ると、鴻蒙智行(問界など)が約5.8万台、零跑が3.2万台超、小米汽車が3.9万台超と好調。BYDの国内シェアは依然としてトップだが、価格帯の重なる競合が増え、シェア争いがさらに激化している。

市場関係者の間では、「1月の大幅減は一時的な調整に過ぎない」との見方が多い。BYDは「智電融合」の新プラットフォームや大容量バッテリー、自動運転技術のアップデートを次々に投入しており、2026年後半にかけて巻き返しが期待されている。実際、輸出の勢いが続けば、通年で前年比成長を維持する可能性は十分にある。

ただし、中国新エネルギー車市場全体が2026年に入り「成長の壁」にぶつかっているのも事実だ。補助金縮小後の本格的な市場競争、原材料高、消費者心理の冷え込みなどが重なり、業界全体の販売が低迷している。BYDのようなリーダー企業ですら30%減となれば、他のメーカーの苦戦はさらに深刻だろう。

今後、BYDは国内での価格戦略の見直しと海外展開の加速で、この難局を乗り切れるか。春節明けの2月以降の数字が、2026年の本当のスタートラインを示すことになる。

(中国経済新聞)