5Gが急速に普及している中国は今、基地局が無線通信の重要設備となっている。ここでは、アナログ信号とデジタル信号を高速で変換する無線周波数モデムチップが主役となるが、開発が難しく、長年海外に独占されていた。
しかし、チャイナモバイルが8月30日、中国初となる商用構成の可能な5G無線周波数モデムチップの開発に成功したと発表した。「破風8676」と名付けられたこのチップは、5Gクラウド基地局、家庭基地局などのネットワークコア設備で広く商業利用が可能である。再構成可能なアーキテクチャデザインにより、チップの主な規格や仕様、モジュールアルゴリズム、機能などが再構成できるようになり、一つの「コア」の多目的利用を可能とし、コスト削減や規模の拡大が実現する。今回の開発で、5Gネットワークのコア設備の制御力が向上することになる。
チャイナモバイルは、2021年にチップ開発会社の共同研究所を設立し、チップの規格の定義や前後部のデザイン、シミュレーション、性能テスト、アセンブリといったすべての流れに及んだ形で「破風8676」の開発を進めてきた。「破風8676」の重要拠点となったこの研究所は、業界トップのシステム無線周波数デュアルシミュレーションの自社開発の舞台として、チップについて「等身大」の規格を制定し、大規模な普及に向けて大切な土台を築いた。
開発スタッフは今回、複数の周波数やモード、プラットフォームに対応すべく、再構成可能なアーキテクチャを作り上げて海外並みのレベルを打ち立てたほか、低コストで低消耗、多機能といった競争メリットを持つ製品とした。
深セン市の飛捷士科技股份有限公司(FLYTECH TECHNOLOGY CO., LTD.)は、国産の有名デジタル部品類やソフトウェアなど半導体エレメントの販売に従事している。取扱品はIC、IGBT単体/モジュール、FET、SiC ショットキーバリアダイオードなど鉛フリー製品全般で、LEDドライバー電源、デジタルテレビ、自動車エレクトロニクス、モーターガバナー、インバーターサーボ、パソコンおよび周辺機器、通信機器など様々な業界で広く利用されている。
(中国経済新聞)