中国不動産業界、上半期は上場企業の5割以上で赤字総額2371億円

2023/08/8 14:30

回復が遅れている中国不動産業界は今年上半期、A株(中国本土)上場企業の半数以上が赤字と見られる。

A株上場の不動産116社のうち、8月4日までに68社が上半期の業績見込みを発表しており、うち38社が赤字である。すなわち発表済みの半数以上が赤字となる見込みであり、これら38社の合計赤字額は120億元~170億元(約2371億~3359億円)と見られる。

この理由として、取引件数の低下による売上減、値引き販売による粗利率の低下、経費の上昇、資産価値の低下などが挙げられる。

中国不動産市場は今年上半期も目立った改善を果たせず、国家統計局によると物件の売上面積は前年同期比で5.3%減の5兆9515万平方メートル、うち住宅が2.8%減であった。また売上金額は1.1%増の6兆3092億元(約124.7兆円)で、うち住宅が3.7%増となっている。

売上規模は7月に入ってさらに落ち込み、データでは業界上位100社の月間売上高が前月比33.5%減、前年比33.1%減と最近にない不振で、累計では前年同期比4.7%減でマイナスに転じてしまった。7月は100社のうち7割近くが前月比マイナスとなり、うち36社が50%以上落ち込んでいる。

(中国経済新聞)