西安交通大学第一付属医院で14日、中国初の心停止状態での人工心臓移植が行われ成功したと中国の複数のメディアが報じた。
5月14日、西安交通大学第一付属病院の心臓血管外科で、4人の末期重症心不全患者に対して左室補助人工心臓(LVAD)の移植手術が行われ、そのうち一人は心臓を止めた状態で手術が行われた。なお、手術を受けた4人全員が無事に手術を終え、術後の経過も良好だという。
心臓血管外科部長の閆煬(エン・ヤン)氏は「全員の患者が末期の重症心不全だったが、他の臓器が手術に耐えられるだけの機能を有していたため手術ができると判断した。人工心臓を埋め込む前は、胸のつかえや息切れがよくみられたが、手術後は泳いだり温泉に入ったりすることを除けば、スポーツや登山にも挑戦できるようになる」と語った。
現在、中国では1年間における人工心臓の移植手術は50~100件程度で、手術後の対応が難しいこともあり限られた病院でしか手術を行うことができない。今回、西安交通大学第一付属病院が1日に4件もの手術を成功させたことは過去に例を見ず、心臓疾患を患う多くの人に回復の機会をもたらすと期待されている。
(中国経済新聞)