ボアオアジアフォーラム2023年年次総会のプレスセンターで行われた、「今こそ発展の時——海南省5年間の改革開放の本格実施における成果」と題した記者会見で、海南島全体の独立運営に向けて準備を進めると発表された。
海南省は「自由貿易港建設全体案」により、2025年までに海南島全体を独立運営させていくとしている。
海南省委員会の元常務委員で現代管理研究院の王毅武院長は、「独立運営」について、「海南島を税関の管理下における特殊な地域とすること」と述べた上、この地域内における「独立」との概念は簡単に言って「一線で開放、二線で管理、島内での関税撤廃(島内自由)」であるとしている。
その「一線」とは海南省自由貿易港と全世界をつなげることで、「一線」の開放はすなわちそのつながりをスムーズにすることである。また「二線」とは中国国内とのつながりで、二線管理はそのつながりの管理である。対象となるのは人ではなく貨物、商品、輸送手段であり、人についてはスピード化、無意識化した管理を講じる。
独立運営の中心対象は経済や貿易であり、経済活動に的を絞る。中国政策科学研究会経済政策委員会の徐洪才副主任は先ごろ、「島全体の独立とは海南省を孤島のように閉鎖することではなく、これをきっかけに島内で自由貿易を促して波及の範囲を一段と拡大し、磁場効果を形成すること」と説明している。
(中国経済新聞)