1月6日に行われた中国国務院新聞弁公室の記者発表会で、春節(旧正月)の特別輸送対応のサブリーダーを務める交通運輸省の徐成光次官は、「今年は自家用車や乗り合い車、オンデマンド車両(区域運行)などで移動する割合が増え、高速道路の乗用車の1日平均走行台数は例年より3.6%増えておよそ2620万台の見込み」と述べていた。
レンタカー会社・神州租車の区域管理部リーダーである郭徐氏は、「今の中国全体の状況を見ると、コロナ対策の緩和や春節の大型連休を前に、予約率は2019年や2022年の同じ時期を上回る勢いで急激に伸びている」と言う。利用が旧正月の2日目、3日目がピークとなって車の空きがなくなると見ている。
郭氏はまた、このところ毎日の予約状況は中国全土で2019年を上回り、海南省、雲南省、広東省など観光地や出稼ぎ労働者の帰省先で特に急増していると述べた。海南省では、1月19日の予約率が去年の同じ時期を超え、コロナ前よりも15ポイント多い約80%に達したという。
またこの期間中は予約の殺到で車が足りず、料金も上がっている。神州租車、一嗨租車 (eHi)などのレンタカー会社で検索したところ、河南省の中心都市である鄭州では、1月21日から1月25日(旧正月大晦日から正月4日目)の間、神州租車で利用できる車種はボルクヴァルト、ビュイック、日産シルフィのみで、料金は順に556元/日(約10620円)、613元/日(約11708円)、836元/日(約15968円)となっている。
一方で、帰省シーズン最終日である元宵節(2月5日)を過ぎた2月6日から2月10日については、利用できる車種が30種類に増え、料金は最安で48元/日(817円)、最高でも500元/日(約9550円)以下となる。連休の前後で金額に数倍の差が出ている。
また神州租車は、車の利用日数について、春節休みの全期間に及ぶ8日間以上の割合が50%を超え、去年比では30%増となっている。さらに同社のホームページを見ると、春節(1月18日-1月27日)期間中は3日間以下の予約は受け付けていない。
(中国経済新聞)